2012 Fiscal Year Research-status Report
バングラデシュにおける熟練労働力の形成-パネル調査による検証
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23530347
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
内田 智裕 関西外国語大学, 国際言語学部, 教授 (50330220)
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Keywords | パネル調査 / バングラデシュ / 技能形成 |
Research Abstract |
2012年度の当初に、データを収集させていただいた企業にすべて分析と結果のフィードバックを行った。多くの企業から貴重なご意見と謝辞をいただいた。また学術的には、「バングラデシュにおける熟練労働力の形成-パネル調査による検証」『関西外国語大学研究論集第96号』、2012年9月を発刊した。2012年9月には、国士舘大学で開催された第19回アジア経営学会全国大会で、今までの研究成果を発表した。その発表の成果は 2013年の6月に『アジア経営研究』から「バングラデシュにおける人的資源管理と技能形成との関係-パネル調査による検証」というタイトルで出版されることが決定されている。本研究は2003年以前に行った調査から約10年経った現在、日系資本および現地系資本の製造業を対象に再び現地調査を行い、生産環境や競争戦略の変化、それに伴うHRMシステムや技能形成プロセスの変化を、3つの仮説を検証することを通じて考察した。査読者2名からも非常に高い評価を受けた。 2013年3月には、ダッカ大学講師に依頼して、縫製業の女子労働者の技能形成と実態についてのアンケート調査を依頼した。当初、本人がバングラデシュに行く予定であったが、体調を少し崩したために、彼に依頼することになった。加えて、バングラデシュでは現在労働争議が激しいために、外国人研究者が労働問題を扱うことは難しいと思われるため、現地人研究者に委託した。これのデータを使っても新たな成果品を出す予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バングラデシュでの研究調査は、現地ダッカ大学での発表以外ほぼ終了した。今後は、新たな十分に調査しきれなかった企業の聞き取り調査を実施すると共に、本研究に協力して頂いた各機関や企業に研究成果の還元を行う。同時に、バングラデシュでの今後の研究課題を探求する。研究の総括、報告書や学術論文を完成させ公刊する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2013年の夏には、バングラデシュで操業している日系企業の中で、中国やミャンマーに進出している企業もあるので、そこでの予備調査も行いたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度には、ダッカ大学で研究成果を発表する予定である。加えて、時間が許すならば、中国やミャンマーの製造業の実態を視察する予定である。
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