2013 Fiscal Year Research-status Report
近現代中国における農村経済発展モデルの構築と零細農化に関する実証研究
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23530411
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
弁納 才一 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (90272939)
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Keywords | 経済史 |
Research Abstract |
平成25年度(2013年4月~2014年3月)は、日本国内(主に早稲田大学中央図書館、東洋文庫、東京大学経済学部図書室、国会図書館)及び中国の図書館や研究機関(主に中国農業大学図書館、北京国会図書館、中国社会科学院経済研究所資料室、上海図書館)において収集した文献資料を利用して、中華民国期中国における農村経済の動向と零細農化・脱農化にかかわる実証論文として、以下の4篇を発表することができた。すなわち、①弁納才一「中華民国前期冀東地区における農村経済の概況」(『金沢大学経済論集』第34巻第1号、2013年12月)、②弁納才一「中華民国前期冀東地区6県7ヶ村における農村経済」(『金沢大学経済論集』第34巻第2号、2014年3月)、③弁納才一「華東農村訪問調査報告(8)-2013年9月、江蘇省の農村」(『金沢大学経済論集』第34巻第2号、2014年3月)、④弁納才一「農業生産から見た華北農村経済の特質」(本庄比佐子・内山雅生・久保亨編『華北の発見』東洋文庫、2013年12月)。 とりわけ、上記①は、華北農村の中で、北京市近郊農村についで農村経済が発展(零細農化・脱農化が進行)したと見なすことができる冀東(河北省東部)地区15県26ヶ村について概観したものであり、また、上記②は、上記①で取り上げた農村のうち、個別農家の経営状況なども知ることができる文献資料がある6県7ヶ村について分析したものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた文献資料の収集をほぼ達成することができた上に、研究の成果も2篇の実証論文として発表することができたことから、所定の「研究の目的」の達成度について、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に文献資料調査を予定していた小樽商科大学図書館は、時間の関係から結果的に訪問することができなかったので、平成26年度には確実に実行することを決意し、4月末に小樽商科大学図書館における文献資料調査を行うことにした(すでに手配済み)。そして、平成26年度も実証論文を確実に発表することができるように、準備を進めている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に小樽商科大学図書館における文献資料調査を実施することができなかったために、繰越額が生じた。 平成26年度は、4月29日~5月2日の日程で、小樽商科大学図書館及び北海道大学図書館において文献資料調査を予定している(すでに手配済み)。
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Research Products
(3 results)