2012 Fiscal Year Research-status Report
英領期シンガポールの経済成長と景気変動に関する実証的分析
Project/Area Number |
23530422
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
杉本 一郎 創価大学, 経済学部, 准教授 (50546364)
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Keywords | シンガポール / 歴史経済統計 / 時系列分析 |
Research Abstract |
論文では、本年度にISIにリストされているAustralian Economic History Review に投稿した”Trade, the Staple Theory of Growth and Fluctuations in Colonial Singapore, 1900-1939”と題する論文が正式に受理された。平成25年度中には出版される予定である。 報告では2012年7月と9月に国際学会にて報告を行なった。7月には南アフリカのステレンボッシュ大学で開催されたXVI th World Economic History Congressで”Colonial Affiliation and Economic Development: the case of British Malaya”と題して英領シンガポールの経済的特殊性を英料マラヤのその他の州と比較を行った。 9月に一橋大学にて開催されたAsian Historical Economic Conference 2012では “Estimates of Private Final Consumption Expenditure in the Colony of Singapore, 1880-1900: Progress and Perspective”と題して民間最終消費支出の推計を行い、その推計方法と結果を報告した。 具体的な研究作業としては、Public Record Office からStraits Settlements, Blue Booksの資料を購入し、これらの新規統計資料を活用し1870-1900の期間における推計作業を推進させた。また19世紀から20世紀前半期を対象とした経済史関連の書籍を購入する事により、世界的な経済的事象とシンガポールの関連性について明らかにしていった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1870‐1900の期間を対象とした歴史GDP推計の部分では、民間最終消費支出と財・サービスに関し1次推計を行なった。残りの政府最終消費支出と固定資本形成に関する推計が、まだ推計作業中である。特に政府最終消費支出については、項目ごとに分類をする非常に細い労力を必要とするため、もう少し時間が必要であると言える。 実証研究については、時系列分析をするための仮説を積み上げるための先行研究作業を現在行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
歴史GDPの1次推計を終了させ、それをベースに推計ノートの作成を行い、それを論文として投稿する。次の段階で、推計データを基に、実証分析を行なっていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
論文としては、民間最終消費支出の推計に関して国際的なJournalに投稿する。報告としては8月に開催されるSingapore Economic Review Conference 2013で行う。作業としては、歴史GDPの1次推計を終了させ、それを用いて、実証分析を推進していく。
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Research Products
(3 results)