2012 Fiscal Year Research-status Report
モバイルITの活用に関する日米比較-多様な関係主体による価値共創の視点から
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23530429
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
小川 美香子 東京海洋大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (60456308)
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Keywords | 価値共創 / モバイルIT / 消費者調査 / 日米比較 / コミュニケーション / 食品産業 / 食品安全 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日米の食品産業を中心に、企業によるモバイルITの活用実態を明らかにし、消費者との関係性構築における可能性を考察することである。研究実施計画では「H24年度以降」分として申請した計画のなかから、H24年度は、食品産業を対象に、オンラインショッピングや食品安全を担保する情報提供などのサービスの現状について、3.日米の企業インタビュー、4.日米の消費者調査を行う計画であった。 日米の企業インタビューはH23 年度に翌年度以降に延期した経緯があったが、H24年度実績として日本企業2社のインタビューを実施した。米企業の調査と比較はH25年度に実施し、成果として発表予定である。日米の消費者調査では、成果として前年度末に条件付き採択された①オンラインショッピングに関する利用意識調査の論文がH24年6月の再投稿を経てInternational Journal of E-Business Research (IJEBR)に採択が確定、②食品安全関連でもモバイル端末を用いた外食店での食物アレルギー情報提供の効果を検証した英論文(小川ら(2010)の再編)がIJEBR(Vol.8, No.3)に掲載された。 研究実施計画にはなかった実績として、(1) 文献調査(H23年度から継続)がある。価値共創(co-creation)関連文献ではInternational Journal of Hospitality Management、Tourism Managementの2012~2013年掲載文献およびそれらの引用文献から18本、モバイルショッピング/ソーシャルメディア関連でInformation & Management等から英論文136本、Food Safety関連で14本の文献調査を行い成果を発表した。また、Endnoteを導入し過去取得分も含め全英文献をデータベース化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実施計画」でH24年度以降に予定した計画のうち、3.日米の企業インタビューは着手済みで、H25年度も継続予定である。4.日米の消費者調査では、既に、英語での論文を2本執筆、2本ともInternational Journal of E-Business Researchに投稿済みである。1本はH24年度に発行され、1本はH25年度に発行予定であり、当初の成果発表計画より早めに実績を出したといえよう。 当初計画通り、H23年度に一旦実施完了した1.文献調査については、海外・国内を含め新たな研究成果が数多く発表されたため、H24年度も調査を継続し、その成果を学会等で発表した。文献調査は、来年度も継続する意向である。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には当初提出した「研究実施計画」に沿って、H25年度も調査を進める予定である。 H23~24年度に研究を推進する過程で、スマートフォンの急激な普及に伴い、twitter、Facebook等のSNSが、今後の企業と消費者とのコミュニケーションで大きな役割を果たす可能性があり、注目される分野であることが確認された。そのため、最終年度は、SNSを中心にモバイルITの活用を日米で比較した成果をまとめ、発表したい。 「研究実施計画」ではH24年度以降に予定した計画のうち、H25年度は「2&3.日米の企業インタビューおよび「4.日米の消費者調査」を継続、実施する。また、「1.文献調査」はH24年度に引き続きH25年度も実施し、文献整理と成果発表を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度申請したが旧版の使用を継続した統計処理ソフトPASWと、共分散構造分析ソフトAMOSの最新版を購入する。PASWは、申請時の使用計画でSPSSと記したソフトと同じソフトである。AMOSは、申請時の使用計画には含まれなかったがH23~24年度の日米の学生調査分析で使用したソフトである。 継続して日米の企業を対象に行うインタビュー調査の旅費として、国内、米国での旅費を計上した。米国での調査は、米国で開催されるMangement of Information System関連の学会または研究会にあわせて渡航し、企業インタビューを実施する予定である。 また、文献調査資料の整理とインタビュー調査の分析補助で短期雇用する大学院生および研究補助員に謝金を支払う。
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Research Products
(13 results)