2013 Fiscal Year Annual Research Report
地域を活性化させる次世代型生産ネットワーク構造設計システムの開発
Project/Area Number |
23530441
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Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
川上 敬 北海道科学大学, 工学部, 教授 (10234022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯川 恵子 神奈川大学, 経営学部, 准教授 (20420763)
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Keywords | 生産ネットワーク構造 / 生産文化論 / 付加価値創出 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ものづくり企業が地方・地域に立地しながらグローバルな生産環境の中で,製品の付加価値創出の意味で地理的距離のへだたりを超越できるような,次世代型生産ネットワーク構造の構築を文理融合型の研究手法により提案することである。すなわち,地理的には遠距離に分散する生産拠点群をネットワークとして結合し,各拠点が有する多様な経営資源を組み合わせ,連携させることで,距離空間の隔たりを凌駕するような付加価値を創出可能とする新しい生産ネットワーク構造を設計・検証するための理論を提案し,その構造を導出するシステムを開発することが本研究課題の達成目標である。 この目的を実現するために平成23年度,24年度の実績成果を基に平成25年度は以下の研究成果を得た。 これまでの理論展開を基により実用的なシステム構築・整備を行い,実社会で利用可能とした。具体的には本研究で提案している経営資源の多様さが付加価値を創出するという仮定に対する論拠をいくつかのビジネスモデルに適用し,システムの精緻化を行った。またこれまでの研究成果を集積し,まとまった研究成果を学術論文として公表した。 研究期間全体としての成果は,次の通りである。1)実在する分散型産業集積が生産文化論や付加価値創出の意味で,立地が目的に合致したものであったかどうかをより精緻に検証することに成功した。2)体系化された資源と資源の連携構造を「経営資源マップ」として構築できる可能性について示した。3)地理的隔たりを超え付加価値を生む次世代型生産ネットワーク構造の導出について,計算論的手法により導出するシステムを構築し,実際の大規模な生産拠点データ群を用いて最適な生産ネットワーク構造を導出した。4)それらの結果を考察・検証することによって本システムの有効性を確認し,それらの成果をいくつかの学会にて研究発表を行い,4編の学術論文として採録された。
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