2013 Fiscal Year Annual Research Report
取引コスト・アプローチによるアニメーション・ビジネス拡大化―新たな輸出産業研究―
Project/Area Number |
23530445
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
遠山 正朗 千葉工業大学, 社会システム科学部, 教授 (90306390)
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Keywords | 取引コスト / アニメーション・ビジネス / コンテンツ |
Research Abstract |
本研究の目的は、取引コスト・アプローチに基づいて、アニメーション・ビジネスにおける取引を円滑にし拡大するための枠組みを研究することにある。この目的達成により、アニメーションの輸出国である日本のアニメーション産業のさらなる発展を支持するための 取引拡大化要因を明らかにし実践上の方向性を示す。当研究課題の補助事業期間内においては、アニメーション・ビジネスにおける取引について取引コスト理論から接近することによって、取引を拡大していく上での課題を明らかにするとともに取引拡大化に向けた枠 組みの提案まで行う。本研究の目的を達成するにあたっては、アニメーション・ビジネスの現状に関する調査およびコンテンツの取引に関する現状の調査と、情報通信技術を背景とした取引を理論的に読み解くための取引コスト理論研究が両輪となる。そこで当年度に おいては、アニメーション・ビジネスの現状に関する調査およびコンテンツの取引に関する現状の調査を進めた。アニメーション・ビジネスにおけるインターネットを介した配信の効果として、プロモーション効果が重要な役割を果たす。動画投稿サイトと契約した有期の無料配信という方法もあるが、こうした形態のメリットとして、無料であるならば視聴するといった、当該アニメーションに強い選好をもたない層を無料配信を通じてその後の継続的視聴に誘導する契機にしうるということがあげられる。情報通信環境の活用に基づき、タイムラグを考慮せず国境を越える顧客層に多様なコンテンツの一部あるいは全部を取引コスト節約的に供給することが可能であり、インターネットを介して外国のコンテンツを入手することも取引コスト節約的に実現可能なのである。
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