2013 Fiscal Year Annual Research Report
医療ミスを経験させる知識シミュレーションのナレッジマネジメント研究
Project/Area Number |
23530462
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山崎 友義 宮崎大学, 医学部, 研究員 (50586609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 斎王 宮崎大学, 医学部, 准教授 (60305084)
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Keywords | 教育用電子カルテ / 医療安全教育 / シュミレーション教育 |
Research Abstract |
23年度で宮崎大学医学部附属病院(以下宮崎大学病院)が作成した匿名化電子カルテより、インシデントを発生した20症例を抽出し、その記録内容より知識パスシステムを組み込んだ医療安全教育用電子カルテシステムを作成した。医学生は患者や医療従事者の個人情報以外のリアルな診療データを閲覧できる機能があり、医療安全に求められている実践的知識の獲得を可能にした。 24年度は、作成した教育用電子カルテを用いて、医療安全教育を医学部学生に実施た。この医療安全教育の目的は、医師と他の職種との効果的なコミュニケーションを能動的に学びながら、医療ミスを防止できる実践的知識の獲得である。この教育を実施した結果、医学生は、治療に関連する医療従事者の日頃のコミュニケーションが重要であり、そのための知識共有・活用が医療ミスの予防につながることを学んだ。この結果と、宮崎大学病院でおこなったチーム医療のナレッジマネジメント(第4回International Conference Applied Human Factors and Ergonomics in SFCにて発表)の理論モデルを参考にし、電子カルテの記録である統合知と学生の個人知の相互作用が、医療ミスを予防できる知識の共有・活用・創造をうながしている理論モデルの1版が作成できた。学生への教育より、ガイドライン1版も作成した。 25年度は、上記のガイドラインにもとづいて、教育を実施し、学生のコミュニケーション能力獲得に有効な症例を選択した。その結果、電子カルテの記録内容の充実が、統合知の共有・活用に有効であり、医療ミス予防に必要な知識の創造に重要であることが判明した。そして、医療記録を充実させるガイドラインの改善をおこなった。この成果は、第2回World Congress of Clinical Safety in Heidelbergで発表した。
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Research Products
(8 results)