2012 Fiscal Year Research-status Report
新事業開発における事業化への飛躍と後退をもたらす経営要因に関する研究
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23530465
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 基成 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10158222)
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Keywords | 新事業開発 / イノベーション |
Research Abstract |
研究の2年目である平成24年度は、事前の研究計画に基づいて前年度に構築した試論モデルの検証作業を試みるべく、事例収集のための企業訪問調査に取り組んだ。しかしながら、調査対象に予定していた企業から訪問受入の了解が得られなかったり、ヒアリングした結果がモデル仮説にマッチしないなどの課題が生じて、必ずしも当初に想定していた数の事例を集めることができなかった。 とりわけ、新たな事業アイデアの構築に取り組む事例の数が十分に収集できず、仮説の検証作業が期待したほどには進まなかったが、それでも4つの事例を基にして「イノベーションと中小企業の新事業創出」のテーマで論文を執筆し、日本中小企業学会論集(平成24年8月刊行)に査読論文として発表した。 また、現段階の研究成果の一部を論文「日本のモノづくり企業の進路」として『産政研フォーラム』No.97に寄稿したり、いくつかの業界や経済団体の研究会や会合などで招聘講演として報告し、企業の経営者や専門家との意見交換を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画時点で想定していた数の企業事例のヒアリング調査を行うことができなかった。その理由としては、調査対象に予定していた企業から訪問受入の了解が得られなかったり、ヒアリング結果が仮説モデルに適合せず、データとして利用できなかったことによる。 他方、関連する研究分野の先行研究のサーベイを踏まえた理論的な考察については順調に進んでおり、研究成果の一部を論文や招聘講演などの形で発表することはできた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は最終年度であり、前半では事例の数を増やすためのヒアリング調査を精力的に進めて研究の遅れを取り戻し、後半では最終的な研究成果の取り纏めを行って、学会や研究会で報告したり、論文等の印刷物として発表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度からの30万円ほどの繰越額については、主に事例調査のための調査旅費として使用し、事例のサンプル数を増やす予定である。 また、次年度に交付される研究費については、当初の計画にしたがって最終的な研究成果を取り纏めるために、収集したデータ等を整理する謝金、ならびに得られた研究成果に関して専門家との意見交換を行うための費用などに充当する予定である。
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Research Products
(3 results)