2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23530467
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
曳野 孝 京都大学, 経営学研究科, 准教授 (50301825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
チョルパン アスリ 京都大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (70511286)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | ビジネス・グループ / 大企業 / 経済発展 / 経営組織 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
この科研費の研究プロジェクトが狙ったことは、実証的な研究を蓄積することを通じて、最終的には企業の競争資源の性格を特定化することである。これまでの研究成果として、ビジネス・グループ内部の競争資源について、国際的な比較研究の成果として、単に開発途上経済だけでなく、成熟工業経済においても、ビジネス・グループが存在し続けることが実証的に理解された。この研究成果は、歴史的にビジネス・グループが多く存在するヨーロッパ大陸だけでなく、アングロサクソン経済についても当てはまることから、一般性を持つ結論と理解している。 この研究成果は、これまでのレベルを超えるものであり、この科研費プロジェクトの大きな達成であると評価できる。しかし、現時点ではこの研究成果は、あくまでも実証レベルにとどまり、その結果を綜合して理論的なレベルの結論を提示するには至っていない。この理論化が今後の課題であると考えている。 この研究成果物は、平成25年度に研究代表者と研究分担者が京都において組織した国際的な研究集会の成果に基づいてのものであるが、平成26年度においては、この成果を平成27年度の最終成果物の公刊のための多くの準備に時間を費やした。Oxford University Pressから出版される成果は、たんに従来の研究の集積ではなく、新しい研究分野を開拓する業績になることを期待している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で記載したように、ビジネス・グループ内部の競争資源について、国際的な比較研究の成果として、単に開発途上経済だけでなく、成熟工業経済においても、ビジネス・グループが存在し続けることが実証的に理解された。この研究成果は、歴史的にビジネス・グループが多く存在するヨーロッパ大陸だけでなく、アングロサクソン経済についても当てはまることから、一般性を持つ結論と理解している。 この研究成果は、これまでのレベルを超えるものであり、この科研費プロジェクトの大きな達成であると評価できる。プロジェクトが残り一年というタイミングで、この成果が得れたことには満足すべきであり、その意味ではこの研究は、「おおむね順調に進展している」と評価をしてよいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のように、ビジネス・グループ内部の競争資源について、国際的な比較研究の成果として、単に開発途上経済だけでなく、成熟工業経済においても、ビジネス・グループが存在し続けることが「実証的に」理解されたことは、これまでのレベルを超えるものであり、この科研費プロジェクトの大きな達成であると評価できる。しかし、現時点ではこの研究成果は、あくまでも実証レベルにとどまり、その結果を綜合して理論的なレベルの結論を提示するには至っていない。 この科研費の研究プロジェクトが狙ったことは、実証的な研究を蓄積することを通じて、最終的には企業の競争資源の性格を特定化することであり、現時点ではこの究極の課題は残されたままになっている。 科研費の最終年度である平成27年度においては、これまでの実証成果を基礎として踏まえながら、この理論化を目標としたい。研究代表者と研究分担者は、この目標を念頭に置いて、特に国際学会における発表を計画しており、目標の達成は可能であると考えている。
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Causes of Carryover |
本科研費の初年度に研究代表者が体調を壊し、研究計画の全般において予算の執行が不可能な状況が続いた。過去3年度において、繰り越し分の予算執行に努めてきたが、まだすべての計画を予定通り遂行するところまで回復ができていない状況である。」
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
完成年度において、当初予定していた研究計画とそれに伴う予算執行を行っていく予定だある。特に、海外の学会、研究会における成果の公表に努めたい。
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Research Products
(4 results)