2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530468
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
勝本 雅和 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (90272674)
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Keywords | 技術経営 / 特許分析 / 産業集積 / 地域イノベーションシステム |
Research Abstract |
本年度は、知的生産マップの精度向上に取り組むとともに、そのマップに基づき、研究開発ネットワークに関する分析を行った。 ① 昨年度に作成した知的生産マップ(1983年から2011年までに出願された公開特許(969万8066件)に基づく)について、特許の発明者の住所情報内の部署情報に基づき、企業の研究開発拠点の特定を行った。これに基づき、化学、電機、機械、素材の四業種の企業について研究開発拠点の集約度と中央研究組織の役割の大きさについて比較した結果、産業間の差違よりも、企業間の差違の方が大きいことが明らかとなった。 ② 特許の共同発明者情報に基づき、一事業所での単独研究、企業内での他部署との共同研究、企業外との共同研究などどのような研究開発ネットワークによって生み出されたかに基づいた分類を行った。その結果、化学産業では一事業所での単独研究の比率が88%を占めるなど産業毎に研究開発ネットワークの状況が異なることが明らかとなった。 ③ 上述の研究開発ネットワーク毎の研究開発生産性の比較を行った。その結果、どの産業においても一事業所での単独研究が最も研究開発効率性が高いことが明らかとなった。また研究開発の質に関しては、素材産業を除き、企業内での他部署との共同研究が最も高いという結果となった。 ④ 知的生産マップに基づき、特許生産性に対する空間的距離の影響について分析を行った。その結果、研究開発の質については空間的距離が離れている共同研究の方が高いことが明らかとなった。一方、研究開発の効率に関しては空間的距離が近い共同研究の方が高いという結果が得られた。
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Research Products
(2 results)