2014 Fiscal Year Annual Research Report
役員人事と戦略 戦後日本の低迷、暴走、独走企業の分析
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23530469
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
日野 恵美子 福山大学, 経済学部, 准教授 (40550059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三品 和広 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (40283155)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 経営者 / 社長 / 役員人事 / 在任期間 / 戦略暴走 / 転地 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の主たる成果物は投稿中の論文「社長在任期間のダイナミズム:戦後日本製造業670社3638人の実証研究」である。「研究計画」の最優先事項として「全役員の役職と在任期間」を挙げていたが、上場前の情報を中心に欠落があった。これを前年度に引き続き拡充した。日本経済新聞の縮刷版や社史を用い、わずかな例外を除いて社長の在任期間を特定できた。その成果が冒頭の論文である。 「電気・精密産業」、「暴走社長」、「独走社長」の3群の調査を計画し、いずれも有価証券報告書の「役員の状況」欄の情報が不可欠であるが、「電気・精密産業」と「暴走社長」の情報収集はわずかな例外を除き完了し、「独走社長」についてもほぼ完了した。 「暴走社長」は一括りにできないと判断し、「創業経営者の戦略暴走」、「操業経営者の多角化などに関する戦略暴走」、「操業経営者の財テクに関する戦略暴走」といった区分を導入した。最初の2区分については前年度までに2編の論文が学術雑誌に掲載されており、最終年度は第3区分に関する研究に着手した。最初の2区分の暴走については、研究分担者の先行研究によって、その経緯や主導した経営者が特定されていたが、第3区分の暴走は経緯や経営者を特定する必要があった。現時点でほぼ完了しており、執筆中の論文の投稿を来月に予定している。 「独走社長」と表現していた分析対象は,具体的には「転地を遂げた経営者」とすることにした。その論文を今年度中に投稿し、電気・精密産業に関する論文に着手する予定である。
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