2014 Fiscal Year Annual Research Report
ビジネスパーソンに求められる創造性とその発揮に関する実証研究
| Project/Area Number |
23530484
|
|---|
| Research Institution | University of Hyogo |
|---|
Principal Investigator |
開本 浩矢 兵庫県立大学, 経営学部, 教授 (90275298)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
|
| Keywords | 創造性 / ビジネスパーソン / イノベーション / クリエイティビティ / 人的資源管理 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、我が国の企業における創造性と規定要因を実証的に分析することを目的として行われた。文献研究の結果、創造性の統合モデルの有効性を示した。すなわち、創造性の規定要因としては、パーソナリティ、認知、思考能力、環境という4つのカテゴリーから構成される要因が抽出され、それらの統合効果として創造性が規定されるとする統合モデルの有効性が明らかになった。また、我が国企業の従業員の研究開発成果を振り返ると、創造性のポテンシャルを阻害する職場の忙しさや上司のマネジメントといった制度上の課題が、従業員の創造性発揮を阻害しているのではないかと示唆された。
さらに、本研究では、Big5理論を援用しながらパーソナリティを測定し、創造性との相関関係を分析した。その結果、外向性などのいくつかのパーソナリティ要因と創造性には正の相関関係が見られた。最後に、創造性と収束的思考能力であるIQとの関係性について実証的に明らかにした。知的能力を測定する尺度として、従来は主にIQテストで測定される収束的思考能力が採用されてきた。教育分野のおいては、典型的であるが、従業員の採用に当たってもSPIなどの採用テストの多くは、主に収束的思考能力の高さを測定することを目的として開発されていることが明らかであった。本研究では、創造性とともに簡単なIQテストを実施し、創造性とIQとの相関関係について分析した。その結果、IQと創造性との相関関係はごく弱いものであったことが示された。
|
Research Products
(1 results)
