2012 Fiscal Year Research-status Report
最低賃金の引き上げに伴う知的障害者を雇用する企業の行動に関する研究
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23530490
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
眞保 智子 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 准教授 (10341794)
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Keywords | 障害者雇用 / 最低賃金 / 知的障害者 / キャリア形成 / ダイバーシティ |
Research Abstract |
本研究は、最低賃金の引き上げにより、最低賃金もしくは、適用除外により最低賃金を下回る賃金で働いている知的障害のある労働者に対して、実際に企業がどのような行動をとるのか、その実態を明らかにすることを目的としている。 調査対象は障害者を雇用することを目的に設立された特例子会社(平成24年6月1日現在349社)と社団法人全国重度障害者雇用事業所協会(324社)である。調査方法は半構造化面接法によるインタビュー調査とアンケート調査による。調査の分析概念は、①企業は雇用を抑制するのか、②適用除外とする労働者の対象を拡大するのか、③生産性を上回る賃金でも法令遵守を重視する企業イメージを維持するコストとして支払うのか、④技能形成を促し、職域拡大による生産性の向上を模索するのか、である。 研究の目的を達成するために平成20年から22年にかけて実施したインタビュー調査(文部科学省科学研究費補助金:課題番号20530356 研究代表者:眞保智子)の結果を踏まえながら、本研究の仮説の設定と作業仮説へと落とし込み、作業仮説を実証する有効な測定指標の設定を目的として、平成23年度に引き続きインタビュー調査を実施した。大手精密機械メーカーの特例子会社OT社、大手学習支援サービス企業の特例子会社B社、大手情報サービス企業の特例子会社RS社にて行うとともに、特例子会社約30社の経営者及びマネジャーが集う研究会(NPO法人eキャリア・雇用プロジェクトkが主催するダイバーシティ研究会)にて経営者へのインタビューを実施してきた。 これらの成果として、社団法人全国重度障害者雇用事業所協会より全数調査の全面的な協力体制を構築でき、今年10月に実施することが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特例子会社(平成24年6月1日現在349社)と社団法人全国重度障害者雇用事業所協会(324社)を計画している。特例子会社については、平成20年からの3ヵ年の研究時に信頼関係や実績を構築できていたが、社団法人全国重度障害者雇用事業所協会については、組織の協力を得ての調査になるか、つてをたどっての個人的なものになるか不透明であった。しかし、平成24年度のインタビュー調査や折衝においてアンケート調査が協会の全面協力のもと行えることになり、研究計画における最大の懸念事項をクリアすることができたことにより、おおむね順調に推移していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの予備調査を踏まえて、研究目的を達成することができる質問紙構築を行うと同時に、調査結果の分析手法についての検討するとともに専門家とともに調査全体の計画を最終的に吟味し、本年10月にアンケート調査を実施し、年内に単純集計を終了し、年度末の報告書にまとめるべく分析・考察を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
所属機関のパソコン更新時期が平成25年度となったため、統計ソフトのバージョンアップができなかったことが次年度使用額が生じた主な理由である。今年度は統計ソフトのバージョンアップのために60万円程度の使用を見込んでいる。 インタビュー調査のための旅費として50万円、調査結果の単純集計などの人件費・謝金に30万円、その他として30万円の支出を予定する。
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Research Products
(5 results)