2013 Fiscal Year Annual Research Report
成熟産業、成熟市場における企業の再活性化と競争優位の再構築に関する研究
Project/Area Number |
23530498
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
山田 敏之 大東文化大学, 経営学部, 教授 (10453664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 透 日本大学, 商学部, 教授 (60255247)
福永 晶彦 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (10279549)
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Keywords | 成熟・衰退市場 / 事業転換 / 戦略シフト / 企業の再活性化 / 持続的競争優位 / 中小・中堅企業 / コア・コンピタンス / 組織能力 |
Research Abstract |
本年度は成熟産業、成熟市場における企業の競争優位の再構築とそれを支えるマネジメントのあり方に関する最終的な知見を導くことを目的として研究を行った。これまでの研究から抽出された知見をさらに補完するべく、聞き取り調査を実施した。具体的には平成25年6月3日にファインモールド(プラモデル)、平成25年9月9日から10日にえちぜん鉄道(地方鉄道)、平成25年10月17日にグンゼ(繊維)、平成25年10月26日に新田ゼラチン(ゼラチン)(国際ビジネス研究学会での講演)、平成25年11月29日にタミヤ(プラモデル)への聞き取り調査を実施した。前年度までの知見に加え、脱成熟化に向けた戦略、マネジメントのポイントとして(1)グローバルな視点を持つこと(グローバルオペレーションの経験、経営資源のグローバルな活用、グローバルな市場開拓)、(2)成熟市場におけるニーズの深い探索(真の顧客ニーズの把握)、(3)主要事業と非主要事業との連携(人事ローテーション等を含む)、(4)業界慣行とかけ離れた経営トップの経歴や経験といった点が抽出された。これら実態調査の結果を踏まえ、最終的な研究のまとめを行うため、研究分担者との間で数回の会合と検討会を開催した。最終的に研究全体から得られた知見は以下の通りである。(1)成熟市場の本質を読む観察力と洞察力、(2)業界の常識や慣行にとらわれない発想の転換(経営トップの経歴や経験)、(3)小さな失敗や実験からの組織的学習、(4)気づきから組織的実行に至る経営トップのリーダーシップ、(5)売上重視が真の顧客の存在を忘れさせること(成長重視の危険性)、(6)モノでなくコンテクストで考えること、(7)地域の基盤(原材料、人材、知識、ノウハウ等)の有効活用、(8)自社の強みの洗い出し、(9) グローバルな視点を持つこと、(10)社内の主要事業と非主要事業との連携の必要性。
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Research Products
(5 results)