2013 Fiscal Year Annual Research Report
中小企業経営者による経営理念とビジョン伝達のストラテジー
Project/Area Number |
23530499
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
芦沢 成光 玉川大学, 経営学部, 教授 (20184161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯村 龍一 玉川大学, 経営学部, 教授 (80266246)
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Keywords | 経営戦略 / 支配的論理 / コミュニケーション / アナロジー / 試行錯誤法 |
Research Abstract |
平成25年度は、モノ作り中小企業経営者の支配的論理、および戦略についての聞き取り調査を12社を対象に実施した。対象企業は関東圏に本社を置く中小企業で、経済産業省によって『元気なモノづくり中小企業300社」2008年版、2009年版に選ばれた企業の中で、調査依頼に応じた企業である。 調査項目は、市場環境、持論(支配的論理)、および経営戦略、そして従業員とのコミュニケーションについてである。特にその中でも、中小企業経営者が形成してきた持論(支配的論理)と経営戦略、そしてコミュニケーションとの関係について聞き取りを行った。これは、認知的意思決定論の視点から、アナロジーの利用による意思決定が頻繁に行われているとの仮説に基づいた検証である。過去の経験と価値観から形成されてきた支配的論理をベースとして、アナロジーの利用による推論から新たな戦略形成が行われる。この仮説の検証作業を行った。また、この支配的論理は、従業員へのコミュニケーションでも頻繁に利用され、従業員の理解、納得を得る上で重要な役割を果たすとの仮説の検証も併せて行っている。 過去の23年度・24年度・そして25年度の調査結果から明らかになったのは以下の点にまとめることができる。 第1に、経営戦略のすべてが支配的論理に基づいて考えだされているのではなく、試行錯誤法によって、新たな戦略が形成されている中小企業が多くある。第2に、その中小企業が置かれた市場環境の変化が大きい場合に試行錯誤法を採用する中小企業が多い。第3に、試行錯誤法を利用する場合、取引先企業からの要請、そして関係する他の中小企業からの情報が多い場合である。第4に、持論(支配的論理)は、経営者の価値観と経験から形成されており、多様である。具体的なものから、一般的なものまである。
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Research Products
(2 results)