2014 Fiscal Year Annual Research Report
持続的製品イノベーションを創出する組織内・組織間ネットワークの最適性に関する研究
Project/Area Number |
23530505
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
牛丸 元 明治大学, 経営学部, 教授 (50232822)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 企業間ネットワーク / イノベーション / レッドクイーン効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、まず、今までの研究成果を以下の4つの視点から再構成し、『改訂版 スタンダード企業論』(拙著、同文館、2015年3月)に反映させた。1)企業集団、2)産業集積、3)企業間関係、4)企業間ネットワーク、5)戦略的提携とネットワーク。まず、1)企業集団では、財閥から企業グループへと旧六大企業集団のネットワークがどのように変化したのかを概観した。2)産業集積では、企業集団の上位概念として産業集積をとらえ、産業集積論、産業クラスター論、地域産業システム論からの研究成果をまとめた。3)企業間関係では、ネットワークを企業間関係論の立場から、理論的整理を行った。4)企業間ネットワークでは、ネットワーク概念の整理と、代表的実証研究結果をまとめ、その特徴と今後の方向性を示した。5)戦略的提携とネットワークでは、戦略的提携の連鎖としてネットワークを捉え、その形成原理とマネジメントについて検討した。また、イノベーションを創出する企業内・企業間ネットワークについて検討した。 本研究は、企業の持続的製品イノベーションを実現する組織間および組織内ネットワークの最適組み合わせを明らかにすることを目的としたものである。そのために、コールマン型ネットワークとステイタス型ネットワークの比較、組織内・組織間における会議パターンの分析によるメンバー間のネットワーク構造の究明、ベイジアンモデルによる企業間取引の因果連鎖問題の検討、サプライチェーンと企業内の研究開発体制との関係、企業間競争におけるレッドクイーン効果とライバリートラップ効果に関するケーススディー、モジュラー型イノベーション創出に必要なネットワークの条件等について、理論的・実証的に検討し、多くの知見を集積することができた。
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