2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530515
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Research Institution | Nagano University |
Principal Investigator |
河野 良治 長野大学, 企業情報学部, 准教授 (30350424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 一哲 弘前大学, 人文学部, 准教授 (70345859)
池田 武俊 千葉商科大学, サービス創造学部, 准教授 (40381438)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 起業家精神 / ストレス / 効力感 / 環境と習慣の再設定 |
Outline of Annual Research Achievements |
起業家には大きなストレスがともなうと考えるが、そのために難しい課題に対する自身が求められる。大きなストレスは鬱病などのメンタルヘルス上の問題を引き起こす反面、人間の能力向上にストレスは欠かせないものだと言える。起業家は、過大なストレスをやり過ごしながら、ストレスを自己成長につなげているように感じられる。我々は、こうした起業家の特性をデシの有能感として想定していたが、バンディユーラの自己効力感概念がより適切である事が分かった。ただ、効力感概念が想定する背景の範囲は、比較的狭く限定されており、曖昧性や新規性に対する効力感を想定した場合、これを向上することは容易ではない。障害における社会モデルが想定するように、人間の能力発揮には環境や習慣が大きな影響を与えている。高い目的を達成するために環境や習慣を再設定するとすれば、曖昧性や新規性に対する効力感と捉えることもできるであろう。こうした理論的洗練に基づいて、web調査やアンケート調査の結果を国際経営学会連合(IFSAM)日本大会で発表した。そのために、英語発表原稿・資料の作成や英語での発表に関して指導を受けた。英語雑誌での論文掲載に向け、英語原稿を作成している。 また、現代の起業家教育の最前線を学ぶため、Stanford大学の見学やソルトレイクのBrigham Young大学で行われたInternational Business Model Competitionに参加した。スタンフォード大学では、d.schoolの概要や現状について説明を受け、ブレインストーミングを行っている様子等を見学した。Brigham Young大学で行われたIBMCは、ビジネスモデルを作成中に顧客と接触してビジネスモデルを修正する過程を含めて審査を行っている。そのメンタリングは、非常に実践的であり、その後への研究のヒントを与えてくれた。
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