2013 Fiscal Year Annual Research Report
グリーン・ツーリズム組織体の類型化と経営戦略~東アジアの事例を中心に~
Project/Area Number |
23530529
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Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
李 只香 九州共立大学, 経済学部, 教授 (80309731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八島 雄士 九州共立大学, 経済学部, 教授 (00320127)
藤田 武弘 和歌山大学, 観光学部, 教授 (70244663)
細野 賢治 広島大学, 生物圏科学研究科, 准教授 (90271428)
DRUMMOND Damon 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 准教授 (30341613)
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Keywords | グリーンツーリズム / 日本 / 韓国 / ビジネスモデル / 経営戦略 / 支援組織 / 非営利組織 / 国際情報交流 |
Research Abstract |
本研究は、農村部困窮の解決をもたらすようなグリーンツーリズム組織(農村資源を用いた事業体)のビジネスモデルを模索・提案することを目的としたものである。そのため、日中韓の有力ツーリズム体及びその集積地の関連行政などの実態調査などを行いつつ、最終年度においては次のような成果を得ている。 最終年度においては、追加調査を行うほか、域内のツーリズム体の関係性・依存性に焦点を当て、主として組織間の相互取引や恊働、支援組織との連携の度合いについて調査を行った。それによって、①個々の事業体の収益が集積地の他の事業体及び支援組織に依拠している側面を詳細に捉えることができ、②また、集積する事業体の中核となる支援組織の機能の詳細についての知見を得るにいたっている。このことから、共同研究者及び連携研究者らと国際情報交流を行い(和歌山大及び韓国の建国大学;3回)、また専門家及び行政担当者らとシンポジウムを開催している(和歌山大;1回)。また、後述のような関連学会での報告、雑誌掲載などを行っている。 研究期間全体を通しては、①日中韓を代表するグリーンツーリズム組織の収益構造や成功要因について調査・報告することができ、②また、集積地の事業体の相互依存及び恊働・支援組織の関わりを類型化し、成果を発信している。③一方、集積するグリーンツーリズ体の恊働・連携の有り様を解明しつつ、学会報告及び論文化を行っている。 本研究の意義として、①及び②と関連して、従来においては農村支援のための政策立案のための調査や検討に限られていたが、本研究は、事業性を重視した経営学的な現地からの収益モデルを示している点にその意義を見出したい。特に③と関連しては、価値創出に繋がるスモールビジネスの集合体としての検証やその持続性についての検討がさらに必要で、諸成果を踏まえつつ、さらに検討を進めることで、学界や産業界への発信を心掛けたい。
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Research Products
(10 results)