2013 Fiscal Year Annual Research Report
小売施策の影響を考慮した店舗選択行動モデルに関する基礎研究
Project/Area Number |
23530535
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐藤 栄作 千葉大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (10366940)
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Keywords | 購買行動 / 店舗選択行動 / 店舗選択モデル / 訪店行動 / 客数変動 |
Research Abstract |
消費者の小売店舗における購買行動プロセスの主な構成要素は、来店前の店舗選択行動、来店後の店舗内空間行動(売場探索行動)、商品探索行動(商品視認行動)、ブランド選択行動である。本研究は、特に店舗選択行動に焦点を当て、これまでの研究の流れを体系的に整理するとともに、小売業のプロモーション等の動的な施策の影響を考慮可能な店舗選択モデルの構築を目的として取り組んだものである。 平成23年度は、これまでに公表されてきた店舗選択行動を説明するモデルに関する国内外の書籍・文献資料の収集・整理を行った。 平成24年度は、初年度に引き続き、これまでに公表されてきた店舗選択行動を説明するモデルに関する国内外の書籍・文献資料の収集・整理を行った。平成24年度末の段階で関連する既存研究の整理を概ね完了し、その成果を論文「消費者の店舗選択行動研究および複数店舗利用行動研究の整理と展望」(『流通情報』第44巻第6号)として発表した。 平成25 年度は、平成24年度までに行った既存研究の整理に基づき、新たな店舗選択行動モデルの構築とその実証研究に取り組んだ。具体的には、選択対象となり得る店舗集合の中の各店舗に対する顧客の考慮度合いを組み込んだ店舗選択モデルを構築し、従来の店舗選択モデルとのパフォーマンス比較を行った。その結果、新たに構築したモデルの方が良いパフォーマンスを示すことが確認された。さらに、新たな店舗選択モデルでは、店舗に対する個人毎の考慮の度合いを推定することが可能であり、それを応用して、店舗に対する考慮と選択との間のギャップを分析するための新たな評価手法とすることができることも示した。
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