2012 Fiscal Year Research-status Report
グリーン消費者行動と小売企業の関係性アプローチによる中国と日本の地球温暖化防止
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23530548
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
村松 幸廣 愛知大学, 経営学部, 教授 (20141434)
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Keywords | 国際研究者交流 中国 / 国際情報交換 アメリカ イギリス 中国 / 消費者 / 小売業 / グリーンコンシューマー / 環境保護 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、調査研究を実施した。実施地域はアメリカとイギリスである。アメリカはボストンを中心として環境意識の調査を行い、小売企業の環境保護活動の実態を把握し、データ分析を行うこととなる。また、イギリスのグリーンコンシューマーの意識についてもロンドンを中心として情報収集した。研修経験のあるロンドン大学にも赴いて環境保護関係の資料を収集した。加えて行政の環境政策や実態の把握のために資料を収集するとともに、小売活動の状況調査も実施した。 中国関係では北京経済貿易大学の李教授を本学にお招きし、研究のアドバイスをいただくとともに「中国の緑色消費」についての講演をいただいた。中国の環境保護意識は実践段階には程遠いのであるが、環境保護意識は徐々に高まっている。教育機関や行政機関での取り組みは緒に就いたばかりである。小売企業の取り組みは省エネ意識はあるものの実際には電気の節約といった段階に終わっているようである。今後、市民の環境意識が高まるにつれて、各機関や企業での取り組みが活発になると思われる。 本年の研究成果の中間報告として研究会において発言し、レクチャーを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
環境意識調査のための基礎的資料収集はかなり進んでいる。しかしながら、中国との政治的状況の影響を受けて、協力体制が思ったほど進んでいない。かろうじて中国の協力者である研究者の訪日という手だてを行うことができたため研究の大幅な遅延を回避できた。 イギリスとアメリカを訪問することによって、国際比較の基礎資料を入手できることとなった。グリーンコンシューマーの意識については両国での市民聴き取り調査を行い一定のデータを入手することが出来た。イギリスではスコットランドとロンドンでの小売施設調査も進展した。 以上、本年度の研究はおおむね進展したと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
3年間の研究の集大成の年となるので、収集した資料・データの整理と分析を行うとともに、補足ないし付加的な研究調査を実施する。 また、本研究の遺憾である中国北京の訪問が不可能であった。特に政治的な状況の変化で実施できなかった。よって、中国を含めイギリス、アメリカへの調査研究を実施すべきと考えている。とりわけ、グリーン意識調査や小売企業の環境活動に関する資料収集が重要であろう。 これらの研究活動とともに研究成果としてまとめる作業や研究会等での研究報告を行う。さらに、一般社会への公表の機会を設定する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度に計画して実施できなかった中国やアメリカ、ヨーロッパ等の研究調査については、次年度に実施したいと考える。さらなる市民のグリーン意識調査や研究機関、小売り機関への聴き取りを中心として資料収集を実施する。 また、研究のまとめとして研究発表の機会を設定するとともに、研究調査の一般社会への公表の機会としてシンポジュームなどを開催したいと考える。
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