2013 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク外部性を考慮した観光消費の波及効果モデルの構築
Project/Area Number |
23530552
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
赤壁 弘康 南山大学, 経営学部, 教授 (40192877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南川 和充 南山大学, 経営学部, 教授 (10295834)
大北 健一 香川大学, 地域マネジメント研究科, 准教授 (60367513)
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Keywords | 観光消費 / ネットワーク外部効果 / 観光経済学 / マーケティング / ファイナンス |
Research Abstract |
観光経済学・ファイナンス・マーケティングの観点から、研究テーマに即した研究成果をそれぞれ学術誌、国際学会、国内学会等で発表・報告した。この成果については後述する。夏季休暇中に、研究分担者の南川と、震災復興・平泉世界遺産登録後の観光消費普及の実態を調査する目的で、宮城・岩手・青森の観光資源の実地視察を実施した。実地調査は、関連する研究会で報告を行った。理論的研究では、観光消費が持つ不確実性下のネットワーク外部効果に関する理論モデル、特に確率的Velhulst-Gompertz方程式、の分析をさらに推し進めた。 観光需要に関する情報の取引が観光サービス業者間の競争に及ぼす効果に関するモデルを構築した。旅行会社が企画した旅行商品のツアー旅行者を潜在顧客として紹介を受ける(送客)ことの対価としてその旅行会社へ紹介手数料を支払う観光サービス業者の誘因について均衡分析を行った。こうしたtravel agency referralの契約はコミットメントとして機能し、観光サービス業者間の価格競争を緩和する効果をもつことを理論的に明らかにすることができた。これを欧州での国際学会で報告した。観光消費に関する事例研究としてはフィリピンのセブ島を取り上げ、手段目的連鎖アプローチによるインタビューを行って日本人旅行者の海外旅行動機を現地調査した。海外旅行の価値、旅行先の属性および、それら属性から旅行者が得る機能的ないし情緒的結果との間の結び付きを階層構造として明らかにした。前年度からの継続である、観光地の評価指標に関する課題については、ホテルへ送信した問い合わせメールに対する返信メール回答のクオリティに関する国際比較調査を論文にして発表することができた。
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Research Products
(17 results)