2011 Fiscal Year Research-status Report
公立病院の業績評価基準に関する研究-収益性と公益性-
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23530578
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
中田 範夫 山口大学, 経済学部, 教授 (90146142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉 和郎 独立行政法人国立病院機構山口宇部医療センター(臨床研究部), その他部局等, 副院長 (70241271)
花田 千鶴美 山口大学, 医学部附属病院, 看護部長 (00380014)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 公立病院 / 公益性 / 収益性 / 業績評価 |
Research Abstract |
昨年度の研究活動の実績は主に次のものである。まず1つは、研究代表者である中田の授業における3種類のアンケート調査である。1つ目は、「日本の医療」の中で行った。この授業は、すべての学部性が受講する科目でアラカルト方式で行われている。「日本の医療」(池上直己・J.C.キャンベル著)をテキストとして利用しており、学生は医療に関する広範な知識を身に付けている。2つ目は、「総合科目」の中で行った。この科目は3年生以上の経済学部の学生が受講する科目である。3つ目は、「意思決定と業績評価」の中で行った。このように、潜在的な患者の一部である学生の公立病院に対する意識調査を行った 次に、ある国立大学病院附属病院の職員に対して意識調査を行った。この主な内容は以下のようである。すなわち、独立行政法人化する直前、独立法人化第1期終了時点、および独立行政法人化第2期における次の件についての調査を行った。(1)法人化をすることに対する意見を述べる機会はあったかどうか、(2)法人化にはどのような不安があったかどうか、(3)中期計画や中期目標は自分の仕事をする上で何か影響を及ぼしたか、(4)現時点における独立法人化についての評価はどうか、(5)あなたの仕事の質は独立法人化前と比較して上がったかどうか、(6)独立法人化後は公益性と収益性のバランスに変化があったと感じるか、などである。 上記2種類の調査によるデータをもとにして、本年度は報告書を作成するつもりである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記入したもののうち実行できたのは次のものである。まず1つ目は、国立大学附属病院における職員の意識調査である。2つ目は、山口大学における次の授業の中でのアンケート調査である。すなわち、「日本の医療」、「総合科目」そして「意思決定と業績評価」である。3つ目は、BSCに関する知識習得のための研究会への出席である。4つ目は、小生が委員長をつとめる地方独立行政法人病院機構における現場情報の習得である。 逆に、実行できなかったのは、全国の公立病院に対するアンケート調査である。 これらを勘案すると、計画の達成度は80%であろう。
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Strategy for Future Research Activity |
研究のスタート時には研究分担者として杉和郎医師が加わっていた。残念なことに本年2月に急逝された。その分を残りの2人でカバーするつもりである。 研究分担者である花田千鶴美氏は自病院の調査および人脈を生かして訪問調査対象病院の選定を行なう。 研究代表者である中田は、昨年度調査のとりまとめ(報告書の作成)、公立病院への郵送調査、訪問調査、BSC研究会への出席および本年度研究成果のとりまとめを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ノート型PC1台18万円、アンケートのためのタック紙・封筒代として8.4万円、訪問調査と研究会への参加のための旅費30万円、インクタンクなどの消耗品代4万円、資料整理と郵送業務に対する学生用謝金として10万円、そして郵送調査の切手代金として36万円を計上している。
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