2013 Fiscal Year Annual Research Report
企業戦略としてのM&Aが企業の組織形態および経営者の会計行動に及ぼす影響について
Project/Area Number |
23530587
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
浅野 信博 大阪市立大学, 経営学研究科, 准教授 (10319600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎葉 淳 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (60330164)
松中 学 名古屋大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (20518039)
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Keywords | M&A / 企業統治 / 利益調整 / 企業戦略 / 組織形態 / 会計行動 / 監査役監査 / 会計監査人監査 |
Research Abstract |
本研究の目的は、戦略遂行のためのM&Aが企業の組織形態の変化をつうじて経営者の会計行動にいかなる影響を及ぼすのかについて明らかにすることである。われわれはこれまでの一連の研究において、「M&Aに関するディスクロージャー制度の法律上の問題点」について明らかにするとともに「経営者の会計行動が監査役および監査法人によって規律付けられているか否か」について検討を行った。本年度においては、これまでに実施した議論および得られた研究成果をふまえ、会計監査人監査および監査役監査という観点に注意を払いつつ、M&Aによる企業の組織形態の変化が会計行動にいかなる影響を及ぼすのかについて捉えるべく研究を遂行した。研究を遂行した結果として得られた証拠については学会にて報告するとともに、研究成果の一部についてはすでに論文として本年度に刊行済みである。 研究代表者である浅野信博(大阪市立大学大学院経営学研究科:会計学パート担当)は、M&Aが経営者の会計行動にいかなる影響を与えるのか解明することを見据えつつ、監査役および会計監査人のの規律付けに注目して研究を遂行した。具体的には、監査の品質と会計利益の品質の関係について監査役の出身・経歴の観点から明らかにし、加えて監査の品質が会計利益とキャッシュ・フローの相対的情報内容にいかなる影響をおよぼすのかについて議論を行った。 研究分担者である椎葉淳(大阪大学大学院経済学研究科:経済学パート担当)は、前年度に引き続き、企業戦略および組織形態を議論するための前提である企業のライフサイクルとコストの関係を明らかにするべく研究を遂行した。 研究分担者である松中学(名古屋大学大学院法学研究科:法学パート担当)は、前年度に引き続き、M&Aをめぐる法律上の問題点について活発な議論を展開するとともに、法人格否認の法理にかんする論文を公表した。
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Research Products
(8 results)