2012 Fiscal Year Research-status Report
持続可能性会計の開発とステイクホルダー・エンゲージメントに関する研究
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23530613
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大西 靖 関西大学, 会計研究科, 准教授 (80412120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 昭宏 東京都市大学, 環境情報学部, 講師 (40350235)
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Keywords | 持続可能性会計 / ステイクホルダー |
Research Abstract |
本研究では、企業の環境、社会、および経済的側面に関連した持続可能性指標の統合可能性と、その統合プロセスにおけるステイクホルダーの関係を明らかにすることを目的としている。当該年度の目的は、持続可能性報告とステイクホルダーエンゲージメントとの関連について理論的な検討を加えるとともに、研究動向に関する調査を行うことであった。 そこで当該年度は、(1)前年度の持続可能性会計に関する理論的研究をさらに進めて、持続可能性報告における企業とステイクホルダーとの関係についての社会的評価指標の観点による理論的な分析を行った。さらに、(2)海外学会における調査等を通じて、企業の社会的評価指標を援用した環境会計分野の研究動向に関する検討を行った。 研究成果の要約は下記の通りである。第1に、持続可能性会計の領域では、従来から正統性や評判といった企業の社会的評価に関連した研究が蓄積されてきたが、これらの研究では社会的評価の概念を組織論等から援用しながら、持続可能性報告とステイクホルダーによる企業の評価の問題について検討が行われてきた。第2に、社会的評価にかかわる概念的な定義が十分に確立されていないことなどを原因として、持続可能性会計の実証研究においては企業の社会的評価として様々な変数が利用されており、これらの研究の結果は錯綜している。第3に、企業の社会的評価と持続可能性の問題は、情報開示の局面だけにはとどまらず、持続可能性報告書の保証など、企業の持続可能性報告のプロセスの様々な局面で、様々な戦略をとりうることが主張されている。 これらの研究の成果として学会誌投稿論文(査読付)1本および紀要論文(査読なし)1本を発表するとともに、日本社会関連会計において学会報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
持続可能性に関連した企業とステイクホルダーとの関係性に関する指標について、正統性および評判という観点からの理論的分析を実施することを通じて、論文2本(うち査読付雑誌論文1本)を発表した。さらに、日本社会関連会計学会において社会環境会計の領域における定量的研究の動向に関する報告を行った。また、現時点においてもさらに理論研究および経験的な研究を進めていることから、交付申請書に記載した研究目的の達成度はおおむね順調であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までの持続可能性報告と社会的評価指標に関する研究の理論分析をさらに発展させて、学会誌への投稿および学会報告を行う予定である。さらに、企業の社会的評価指標と関連した経験的研究に着手していることから、これらの研究をさらに進展させて、研究成果については国内または国外の学会にて報告を行うことを視野に入れて研究を実施する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究成果について国内または海外における報告を行う予定であるため、これらの研究報告のための旅費の支出を計画している。したがって、特に研究分担者の旅費相当額が次年度に必要となることが予想されたため、本年度の使用額から繰り越した。
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Research Products
(3 results)