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2011 Fiscal Year Research-status Report

NPOにおける社会的行為の組織化とそれが地域社会に及ぼす影響に関する実証的研究

Research Project

Project/Area Number 23530626
Research InstitutionMeiji University

Principal Investigator

中里 裕美  明治大学, 情報コミュニケーション学部, 講師 (20555586)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平本 毅  立命館大学, 産業社会学部, 講師 (30469184)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsスウェーデン
Research Abstract

本研究プロジェクトの目的は、サードセクター領域(市民社会領域)の活動のなかでもとくにソーシャルキャピタル論との親和性が高いと考えられる「地域通貨」および「まちの縁側」を対象事例とし、(1)これらの二組織における取引行為およびコミュニケーションという社会的行為の組織化の原理を明らかにするとともに、(2)この二つの社会的行為を促進する/により蓄積されるソーシャルキャピタルの様相を探り、(3)これらの活動が「つながり」の回復という観点から地域社会にどのような影響を与え得るのか、どうすればそれらの活動を活性化できるかを明らかにすることである。 本研究プロジェクトの初年度であった昨年度においては、代表者は、「地域通貨」活動がソーシャルキャピタルの活用/醸成においてどのように位置づけられるのかを整理するとともに(『立命館産業社会論集』掲載論文)、昨年度分担者とともに国際学会(International Conference on Community and Complementary Currencies)において報告した論文を修正し、国際ジャーナル(『International Journal of Community Currency Research』)に投稿した。本稿は、一連の査読審査を経て、2012年5月頃発行される予定となっている。加えて、本課題の研究協力者のストックホルム商科大学のWijkstrom准教授、そしてストックホルムの地域通貨組織のRune Jonsson氏とは今年度に実施する予定である質問紙調査について十分な話し合いの場をもつことができた。 また分担者は、会話を通じた社会関係の形成と更新の手続きを明らかにする経験的分析の枠組みを整備した(『社会学評論』掲載論文)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

「研究実績の概要」のところに記述した本研究プロジェクトの研究目的に沿った形で、プロジェクトの初年度にあたる昨年度は代表者・分担者ともに、「地域通貨」の取引行為と「まちの縁側」でのコミュニケーションという二つの社会的行為の組織化原理の解明という今年度の研究の深化/発展にむけた基盤を整備することが概ねできたと考えている。 また昨年度は、代表者は2本、分担者は3本の論文を執筆し、学会誌に掲載されたという点からも一定の成果を得ることができたと考ている。

Strategy for Future Research Activity

本研究プロジェクトをはじめるにあたって「交付申請書」に書いた3ヶ年間のスケジュールの2年度目(平成24年度)の研究計画に沿った形で、ひきつづき研究を進めてゆくということで、研究分担者および協力者らとの合意が得られている。 特に、代表者は、前年度に聞き取り調査を行なった組織の会員を対象とした質問紙調査を実施する予定である。また分担者は、調査に基づくデータ分析を継続し、社会関係の維持と形成における会話の役割を明らかにする研究をすすめることを予定している。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

初年度は、当初2回を予定していたスウェーデンの調査研究のための渡航が1回となり、そのために研究費の次年度繰越しが生じた。この理由としては、研究協力者であるストックホルム商科大学のWijkstrom准教授と一昨年同じ学会(EGOS:欧州組織学会、スウェーデン・ヨーテボリに於いて開催)にて報告を予定していることが事前に分かり、学会終了後に本調査研究について打ち合わせする機会がもてたこと。また、今年度に計画されている国内・外の調査研究に予算を補充できた方が研究プロジェクトとして大きな成果を得ることができるだろうと考えたためである。 また、今年度は社会的行為の組織化原理の解明にむけた国内・外の調査研究を実施することになっているため、量的調査(調査票の印刷、データ入力、データ解析)や質的調査(コミュニケーション現場のヴィデオデータの収録、書き起こし、会話分析)をすすめる上で必要となる機器(ヴィデオカメラ、DVDドライブ、PC)、印刷・郵送代(調査票の印刷・郵送切手代)ならびに国内・外の旅費が研究費の主要な使用用途となる予定である。

  • Research Products

    (8 results)

All 2011

All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 5 results) Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 非営利組織の活動におけるソーシャル・キャピタルの「よさ」―地域通貨組織を事例に2011

    • Author(s)
      中里裕美
    • Journal Title

      立命館産業社会論集

      Volume: 47(1) Pages: 157-172

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 実践コミュニティとしての地域通貨組織への会員の参加構造と組織のパフォーマンスの関係―スウェーデンのLETS組織を事例として2011

    • Author(s)
      中里裕美・平本毅
    • Journal Title

      ノンプロフィット・レビュー

      Volume: 11(1) Pages: 1-10

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 「フリ」による「オチ」の投射:会話分析によるアプローチ2011

    • Author(s)
      平本毅
    • Journal Title

      フォーラム現代社会学

      Volume: 10 Pages: 148-160

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 他者を「わかる」やり方にかんする会話分析的研究2011

    • Author(s)
      平本毅
    • Journal Title

      社会学評論

      Volume: 62(2) Pages: 153-171

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 発話ターン開始部に置かれる「なんか」の話者性の「弱さ」について2011

    • Author(s)
      平本毅
    • Journal Title

      社会言語科学

      Volume: 14(1) Pages: 198-209

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] The priority of "eh"-prefaced turn in Japanese2011

    • Author(s)
      平本毅
    • Organizer
      12th Conference on The International Pragmatics Association
    • Place of Presentation
      Manchester University
    • Year and Date
      2011年7月5日
  • [Presentation] 日常会話における質問―応答連鎖:とくに「応答の追及」により返される応答に着目して2011

    • Author(s)
      平本毅
    • Organizer
      エスノメソドロジー/会話分析研究会例会
    • Place of Presentation
      関西学院大学梅田キャンパス
    • Year and Date
      2011年4月1日
  • [Book] 「第8章 社会ネットワークとコミュニケーション」(pp.181-203)『コミュニケーション・スタディーズ入門』2011

    • Author(s)
      中里裕美(鈴木健編著)
    • Total Pages
      222
    • Publisher
      大修館書店

URL: 

Published: 2013-07-10  

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