2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23530654
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
安藤 孝敏 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (00202789)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 社会的孤立 / 団地 / 高齢者 / 高齢者支援団体 |
Research Abstract |
本研究は、都市部の団地に暮らす独居および夫婦のみ世帯の高齢者の、社会的孤立状況と支援団体とのかかわりを明らかにすることを目的とし、平成23年度は、首都圏の高齢化した団地(新宿区・戸山団地、板橋区・高島平団地)の視察・聞き取り調査を継続しつつ、複数の都市部の団地(北九州市・後楽町団地ほか、京都市・醍醐南団地、吹田市・千里ニュータウン、神戸市・明舞団地、札幌市・五輪団地)での視察・聞き取り調査を行い、研究フィールドとして設定する横浜市公田町団地の相対的位置づけを行い、その特徴を把握した。 また同時に、公田町団地の一部住民で組織する高齢者支援団体・非営利活動法人「お互いさまねっと公田町団地」の高齢者の見守り、「あおぞら市」、相談事業といった活動を平成23年度の後半から継続的に参与観察するとともに、団地住民でもある当団体職員に聞き取り調査を行い、活動の概要、団地に暮らす高齢者のニーズ、活動における困難・課題などを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は、ほぼ当初の予定どおりに、複数の都市部の高齢化した団地での聞き取り調査、高齢者支援団体の参与観察およひ聞き取り調査が実施でき、当該年度の目的であった研究フィールドとして設定する横浜市公田町団地の相対的位置づけと高齢者支援団体の活動内容が把握できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、高齢者支援団体の活動に関する継続的な参与観察、公田町団地に暮らす高齢者世帯を対象とする質問紙調査、一人暮らし高齢者と高齢の夫婦のみ世帯を対象とする聞き取り調査などを実施する。これら複数の調査から得られたデータの分析を行い、都市部の団地に暮らす一人暮らしおよび夫婦のみ世帯の社会的孤立状況を明らかにするとともに、高齢者の社会的孤立問題における、支援側と支援される側の意識の齟齬や課題を浮き彫りにし、政策として考えられている社会的孤立の解決策や予防策が妥当であるかどうかを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度以降は、当初の予定どおりに、高齢者支援団体の活動に関する継続的な参与観察、公田町団地に暮らす高齢者世帯を対象とする質問紙調査、一人暮らし高齢者と高齢の夫婦のみ世帯を対象とする聞き取り調査などを実施する。したがって、研究費の多くはこれらの調査実施にかかわる経費として使用する。
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