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2013 Fiscal Year Research-status Report

農商工連携における合意形成とその社会的基盤に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23530665
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

寺岡 伸悟  奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (90261239)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 櫻井 清一  千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (60334174)
Keywords農商工連携 / 地域活性化 / コーディネート / 地理的近接性
Research Abstract

・農商工連携事業への申請者を対象とし、アンケート調査を実施、その集計と分析を行った。本研究の目的である、農商工連携事業への参画と当事者の社会関係資本との関係について、これまでの聞き取り調査や事例研究に加え、本年度のアンケート調査の結果から、農商工連携事業に踏み出す事業者は、その動機として、地域の振興や地域の課題解決への意識が高い事業者がおおいことが明らかになった。具体的には、本研究で対象となった連携事業以前に、回答者の約6割が地産地消の取り組みを実践していたか、関連する研究会への参加の経験があった。また、連携業者と知り合った契機としては、地理的近接性がもっとも大きい要因として挙げられることがわかった。
・またそのパートナーとの連携に踏み出した動機としては、相手が有する専門的技術や知識が最も大きな要因として挙げられた。しかし同時に、その連携が「地域社会への貢献につながる」「共通の課題や目的をもっている」という理由も前者に匹敵するほどの回答があった。この2つの要因(専門的技術の獲得と地域振興の意識)をチャネルとして、隣接地域での情報共有や相互認知の機会が増えれば、農商工連携事業はより発展、活性化するのではないか、と考えられた。
・その際、そうした場づくり、ネットワークづくりの機会としては、アンケートのなかで、コーディネーターの重要性が示された。こうしたコーディネーターの育成、活躍の場を公的機関がより増大させることが必要となろう。
・連携前後の事業者の悩みについて、商工業者と第一次産業者では、それぞれ前・後で悩みの内容が相違することが明らかになった。こうした悩みの相違や変化が、連携の安定的継続の難しさを示していると考えられるが、こうした点の解明は、新たに以後の課題として析出されたといえるだろう。
・上記アンケートの基本概要をリーフレットにまとめアンケート対象者全員に配布した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

・計画にあった、農商工連携事業者へのアンケート調査を予定どおり実施することができた。またそのなかで、地産地消や地域活性化といった、いわば公的価値の共有や事業者の地理的近接性といった営利的側面以外の重要性やそれを発展させるためのポイントが明らかになった。
・またアンケート概要をリーフレットとして作成し、アンケート対象者である農商工連携事業代表者に郵送し、情報の還元をはかることができた。
・研究成果を代表者、分担者ともそれぞれ論文などで活字化し,公表することができた。
・ただ、さらに詳しい計量的分析が不十分であること、また事例(質的調査)からの知見と上記量的調査の知見の総合的な分析やまとめが残った。その点で、(1)の評価には至らないと自己評価した。

Strategy for Future Research Activity

・農商工連携事業者への量的調査の結果分析と事例分析の双方からの総合的な分析とそのまとめ、学会などでの発表、さらに実際の連携事業者対象の講演会などでの報告のための要点整理などを、研究分担者と引き続き行う予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

農商工連携事業者アンケートを計画に従って実施し、回収と分析を行い、まず基本集計をリーフレットして作成し、対象となった事業者に配布、情報の還元をはかることができたが、さらなる集計結果の分析と事例研究からの知見の統合が間に合わなかったため。
さらなる集計結果の分析と事例研究からの知見の統合のため研究分担者との会合(千葉)と事例研究の追補的調査のための出張旅費として使用する予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2014 2013

All Journal Article (3 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 都市部の野菜産地における経営の多角化と多様なネットワークの 形成 -船橋市のこまつな産地を事例に-2014

    • Author(s)
      櫻井清一
    • Journal Title

      野菜情報

      Volume: 122 Pages: 44-50

  • [Journal Article] 農商工の連携と地域のつながり2013

    • Author(s)
      寺岡伸悟
    • Journal Title

      地方自治職員研修

      Volume: 648号 Pages: 31,33

  • [Journal Article] 奈良県におけるカキの果実と関連資源の多面的な利用 ―青果物 の規格外品・未利用資源の利活用をめぐるケーススタディ―2013

    • Author(s)
      櫻井清一
    • Journal Title

      農業および園芸

      Volume: 88(10) Pages: 977-983

  • [Book] 「農」の付 加価値を高める六次産業化の実践2013

    • Author(s)
      櫻井清一
    • Total Pages
      271(担当pp.174-183)
    • Publisher
      筑波書房

URL: 

Published: 2015-05-28  

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