2013 Fiscal Year Annual Research Report
マラリアと貧困の社会疫学的研究ー地球気候変動とパンデミックの関係性の観点からー
Project/Area Number |
23530704
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
満田 久義 佛教大学, 社会学部, 教授 (60131306)
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Keywords | マラリア / 社会疫学研究 / ロンボク島 / マラリア教育メッソド / ヘルスメッセンジャー / マラリア見守り隊 / 小学校基盤 / マタラム大学 |
Research Abstract |
マタラム大学医学部との国際共同研究「マラリア・コントロール・プログラム」における「新しいマラリア教育メソッドの開発」は、2005年にマラリア・アウトブレイクが発生したインドネシア西ヌサテンガラ州の東ロンボク島のベランディンおよびオベルオベル地区周辺で実地調査において順調な成果を上げることができた。特に、マタラム大学と西ヌサティンガラ州政府の全面協力のもと、ベランディンおよびオベルオベル地区周辺のプスケスマス(地域健康センター)の医療スタッフ・看護師・助産婦などの全面協力をえて、小学生高学年を対象とする「持続可能なマラリア教育システム」構築を試行し、改良を加えた。具体的には、①2012年度から実施してきた【小学校を基盤とする持続可能なマラリア教育メソッド(Mataram University Method for Sustainable Malaria Education: MUM/SME)】の開発と改良、②2013年1-2月に当該地区8小学校で400名を対象とした予備調査[マラリア知識と行動に関する社会疫学調査]を実施(後掲『社会学部論集』第56号、57号参照)、③同年6-8月に16小学校の800名を対象とする同教育メソッドの本格的な実践をスタートした。【MUM/SMEモデル】では、小学生がマラリアの医学知識を自主学習できる教育メソッドを開発し、かれらが“ヘルスメッセンジャー”として学校や家庭、コミュニティにおいて、マラリア予防のために活躍できる「マラリア見守り隊(Malaria School Scout=MASCOT)」の創設に取り組む。【MUM/SMEモデル】は実用化段階に至っている。
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