2014 Fiscal Year Annual Research Report
地方都市・過疎地域における外国人介護者定着促進のための学際的研究
Project/Area Number |
23530714
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
高畑 幸 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (50382007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 伸枝 千葉大学, 文学部, 教授 (70412731) [Withdrawn]
小川 玲子 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 准教授 (30432884) [Withdrawn]
後藤 由美子 高知県立大学, 社会福祉学部, 准教授 (90411735) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | フィリピン / 介護 / 海外就労 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)経済連携協定で来日した介護福祉士候補者の定着と国家試験合格に関する実証的データを得ることができた。追跡対象の49人中、2013年から2015年に再受験を含めて12人が介護福祉士試験に合格した。日本都市社会学会年報において、本研究の成果報告となる査読論文が掲載された。3年間同じ職場で定着し国家試験に合格した人びとの属性および来日動機の特徴は、①看護学部卒業生、②マニラ首都圏以外の出身、③日本の介護に関心があり来日したこと、の3点にみられた。 (2)出稼ぎ労働者の生活インフラとしてのソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の重要性が明らかになった。地方都市・過疎地にある施設に赴任した候補者にとって、インターネット環境が情報収集および心理的な安定を得るための助けとなった。 (3)ケア労働者の国際移動に関する実証的データを得られた。本調査の対象者で中途帰国をし、2014年までに第三国へ移動したのは4人にのぼる。渡航先はアメリカ、カナダ、タイ、ドバイであった。 (4)介護福祉士試験合格後の調査対象者の生活を観察した。広島、島根、山口各県で暮らす合格者4人を訪問した。比較的都市部の施設に移る、家族を呼び寄せる、給与が上がる等、それぞれ労働条件および生活の質が向上していた。 (5)調査を行うと同時に支援を行った。心身に不調をきたして受け入れ施設との話し合いを望む介護福祉士候補者には、電話で相談に乗ったり、通訳・翻訳等のサポートを提供した。
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Research Products
(3 results)