2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Historical Study on Japanase Social Work for Hansen's Disease Patients during 1920-1940 : Focusing on Conflict between Absolute Segregation and Parole System
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23530724
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
平田 勝政 長崎大学, 教育学部, 教授 (10218779)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2017-03-31
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Keywords | ハンセン病 / 社会事業 / 希望社 / 後藤静香 / らい予防デー |
Outline of Annual Research Achievements |
日本的ハンセン病社会事業成立史研究の研究計画は、1920~30年代の「救癩事業」における(A)治療主義の系譜、(B)隔離主義の系譜、(C)AとBの相克と帰結、の解明という3本柱で構成されている。 平成28年度に発表した論文とその概要は、下記のとおりである。 ①九州における希望社運動の研究-希望社九州聯盟の検討を中心に-「九州教育学会研究紀要」第43巻,65~72頁,2016年8月。本論文は、(B)に関係し、1920年代を中心に社会教化事業を展開した後藤静香の希望社運動に注目して、その九州における運動の中核組織である「希望社九州聯盟」の活動とその歴史的役割を、「明治節」や「癩根絶」問題に焦点化して隔離主義の系譜を解明したものである。 ②日本ハンセン病社会事業史研究(第9報)-ラジオ放送に見る「らい予防デー」の展開過程の検討-「長崎大学教育学部紀要ー教育科学ー」第81号,121~130頁, 2017年3月。本論文は、(B)(C)に関係し、癩予防協会による「癩(らい)予防デー」の展開過程(1933~1940年)をラジオ放送(講演・朗読)とその新聞記事等を手がかりに検討したもので、1936年に十坪住宅運動から無癩県運動へと運動に質的な転換があること、1939年に無癩県運動は『小島の春』の影響によりピークを形成していること、その一方で治療の結果として軽快退院がありうることの啓発・宣伝もなされていたこと、などが明らかになった。
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