2012 Fiscal Year Research-status Report
大念仏寺社会事業団所蔵史料を活用した戦後仏教社会福祉事業の展開に関する事例的研究
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23530750
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
藤森 雄介 淑徳大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (20364896)
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Keywords | 仏教社会福祉 / 社会福祉史 / 融通念仏宗 / 児童福祉 |
Research Abstract |
まず本研究に直接関連する実績としては、昨年度からの課題であった『大念仏寺社会事業団所蔵史資料の目録』については、 3000点を超える史資料群をどのように目録化するのかについて試行錯誤を行ってきたが、平成25年2月に「暫定総目録」として、一応の完成に至ることが出来た。 他の関連する研究実績としては、本研究の本質の一つである「仏教福祉学」に関連する成果として、「椎尾弁筐の福祉思想」と「共生会とその周縁」の2編を執筆し、それを含めた共編著『浄土宗の教えと福祉実践』(ノンブル社)を刊行することが出来た。 更に、日本仏教社会福祉学会東日本大震災対応委員会委員長として、この未曽有の大災害に際して日本仏教界がどのような対応を行えたのかに関するアンケート調査結果の一部を活用し、『震災復興と宗教』(明石書店)に、「仏教の動向」を執筆することができた。 まず前者については、今後、融通念仏宗として福祉実践をどのようにとらえていくのかについて、研究者自身がその課題を相対化する意味でも意義があり、また後者については、アーカイブブスの観点からも社会的実践活動の記憶の記録化をどのように行っていくのかについてその必要性も含めて意義を持つものであったと考えてる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
まず一点目の理由として昨年度からの課題であった「史史料目録」については、一応の完成に至ったが、その整理作業に当初の見込み以上に試行錯誤の時間がとられてしまった事がある。 更に二点目として、本研究の本質の一つである「仏教(社会)福祉」に関連する研究課題や、その関連として、東日本大震災に際して日本仏教界が行った取り組みに関するアンケート調査といった、当初の研究計画時には想定していなかった課題に取り組まざるを得なくなった事である。むろん、これらの研究成果は、研究最終年度に向けて本研究の成果にも関連づけていく予定であるが、これらに物理的な時間を取られてしまった結果、大念仏社会事業団そのものへの調査やインタビュー等を、十分に行う事ができなかったため、結果として、「遅れている」との自己評価に至った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は本研究の最終年度であるので、「遅れ気味」の研究計画を軌道に乗せてより具体的な研究成果をあげて報告書のまとめることに全力を努めたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
基本的には当初の研究計画にそって、無駄のないように使用していきたい。
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Research Products
(3 results)