2013 Fiscal Year Annual Research Report
大念仏寺社会事業団所蔵史料を活用した戦後仏教社会福祉事業の展開に関する事例的研究
Project/Area Number |
23530750
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
藤森 雄介 淑徳大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (20364896)
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Keywords | 仏教社会福祉 / 融通念仏宗 / 地域福祉 / 社会福祉史 |
Research Abstract |
研究の最終年度にあたる平成25年度は、大念仏寺社会事業団の諸事業を整理すると共に、特に地域に根差した仏教社会福祉事業実践という観点からその活動を評価し、地域福祉の担い手としての仏教の可能性を示す具体例として社会に示すべく、研究を進めた。 それらの成果については、平成27年5月に刊行予定の『大念仏寺社会事業団60年記念誌』に活かすことができるよう、現在も同事業団の編集委員会と協働して作成作業を進めている。 また、その他の具体的な成果としては、平成24年度に、同事業団が所蔵している3000点を超える史資料群を整理し、『大念仏寺社会事業団所蔵史資料 総目録(暫定版)』として、一応の完成に至ることができた。 更に、平成26年3月に刊行した研究代表者の単著である『淑徳大学選書3 仏教福祉実践の轍』(淑徳大学長谷川仏教研究所 発行)中の、「第3章 戦後仏教社会福祉事業への取り組み ―融通念仏宗及び時宗の事例をもとに―」では、これまでの継続的な研究成果と共に本研究を通じて得られた知見も踏まえて、改めて一章をまとめることができた。 そもそも本研究の目的の一つは、いわゆる仏教社会福祉事業実践がその理念や思想的背景を堅持しつつ、地域の多様な福祉ニーズに応えていく事ができるのかという点について、同事業団を事例的に検討する点にあったが、設立50年を経て、現在も地域の多様な要望や期待に応える形で積極的な事業展開に取り組んでいる状況は、まさに、多様な担い手が求められている現代の社会福祉の中で、仏教社会福祉の今後の在り方や目指すべき方向を示すモデルの一つであると考えている。
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Research Products
(1 results)