2012 Fiscal Year Research-status Report
知的障害者支援専門職員の現任研修プログラムとその評価に関する研究
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23530760
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
竹之内 章代 東海大学, 健康科学部, 講師 (90296062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 剛 東北福祉大学, 総合福祉学部, 教授 (00209719)
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Keywords | 知的障害福祉 / 福祉専門職 / 研修プログラム開発・評価 |
Research Abstract |
①研修プログラムの実施:23年度とは異なるA市において24年8月、10月、12月それぞれ1回、25年1月2回計5回実施した。プログラムに関しては昨年通り。同時に得られたデータの分析をおこなった。 ②システム構築に向けた具体的作業におけるデータの収集:研修プログラムが終了したグループが支援システム構築のための作業を行った。そこに参与観察(コンサルテーションなどの立場で)し、また、ヒヤリングやグループインタビューを随時おこない、メンバーのシステム思考の発達を測定した。それは平成24年5月1回、8月2回、9月2回、10月1回の計6回である。 ③結果の概要:研修プログラムは23年度とは異なるグループの相談支援専門員、社会福祉行政担当者、保健師、特別支援教育教員などにも適用したが、23年度グループの結果と同様の結果が得られた。システム構築に向けた具体的作業における参与観察ではエコマップ、システム図などに表現される内容の変化が見られ、この研修プログラムのシステム思考に与える影響を予測させる結果となった。なお、作業で用いた事例の解釈などにも変化が見られ、新たな評価ツールとして論理化した事例を用いることの可能性を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①研修プログラムの作成について:知的障害児者福祉にかかわる専門職の地域生活支援を視点においた研修プログラムは、24年度においては23年度とは異なるグループの相談支援専門員、社会福祉行政担当者、保健師、特別支援教育教員などにも適用し、ほぼ同様の結果を得られた。研修プログラムの作成についてはほぼ達成できたといえる。 ②研修プログラムの効果測定-意識・態度について: 研修プログラムのうち、専門職の意識・態度などにかかわる効果測定については、23年度におこなった分析の残りの部分の分析を進めた。自由記述欄のカテゴリイ化、意識・態度尺度の信頼性・妥当性の検討と変容の分析等をおこない、上記のとおりその効果を一定の視点から確認することができた。 ③研修プログラムの効果測定-システム的思考について:一方、ネットワーク形成や多職種連携に関する「システム的思考」の形成を目的とした部分の評価に関しては、24年度は支援システムそのものの構想、設計およびシステム構築の具体的手順表の作成をおこなった。そして一定の段階ごとにヒアリング、グループインタビューをおこないシステム的思考の発達状況を視点としたデータを得た。
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Strategy for Future Research Activity |
①研修プログラムについて:このプログラムについてはほぼ完成したと考えられるので、内容、方法について定式化し学会等で公表する。同時に入所施設職員への応用もおこない妥当性の検討を継続しておこなう。 ②効果測定のための評価尺度について:データの分析を進め、平成25年度末を目標に地域生活支援を視点とした専門職研修の評価尺度として公表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用予定の研究費が生じた状況とそれに対する次年度使用計画を以下に記す。 1.研修プログラムの作成と効果については、入所施設職員への応用的試行、データ収集を行う予定であったが、日程等先方との折り合いがつかず実施ができなかった。そのため、会場までの旅費や研修打ち合わせの旅費、消耗品等の支出がなかった。さらに、データ分析等の賃金などが支出されていない。25年度については、具体的な日程のつめをし実施できる方向である。24年度支出見込みであった上記分について支出する。 2.来年度執行分については、さらに集めたデータの整理分析のための賃金と、成果の公表のために必要な書籍を図書費として、さらに成果の公表を学会等でおこなうための旅費として支出予定である。
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