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2011 Fiscal Year Research-status Report

持続可能な福祉社会における福祉系高校のレリバンス

Research Project

Project/Area Number 23530779
Research InstitutionNihon Fukushi University

Principal Investigator

岡 多枝子  日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (30513577)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2015-03-31
Keywords福祉系高校 / レリバンス / 職業的レリバンス / 教育的レリバンス
Research Abstract

持続可能な福祉社会の創造に向けた福祉系高校のレリバンスを明らかにする本研究計画のうち,(1)福祉系高校生質問紙調査,(2)福祉系高校卒業生への面接調査,(4)福祉系大学生への質問紙調査は倫理審査及びプレテスト等,の調査設計を行った。このうち,(1)福祉系高校生質問紙調査は、「専門と教養としての社会福祉教育」の2層構造を明らかにするために、平成19年に実施した福祉系高校3年生に対する全国調査をもとに質的研究を行った.その結果,ミクロレベルにおける生徒のレリバンスは多様であり達成と未達成が混在しているが,福祉への志向性の高い者は専門職としてのレリバンスを,それ以外の者は人間的成長や将来への有用性などのレリバンスを評価していた.福祉系高校生のレリバンスとして,「職業的レリバンス:専門性の獲得,介護職を選択,専門上昇志向,進路への接続,職務基礎能力」,「教育的レリバンス:人間的な成長,将来的有用性, 入学後に興味,一般進路選択」が見出された.福祉系進路に進む者だけでなく一般進路選択者や進路未定者にも,福祉の学びを通した「職業的レリバンス」及び「教育的レリバンス」が存在することが明らかになった.また、(2)福祉系高校卒業生への面接調査は,共同研究の機会を得て,青森県,静岡県,愛知県において計19名に対して実施した.さらに,調査(3)福祉系高校教員への面接調査は,青森県や愛知県に於いて研究会を開催して調査設計を行い、調査(5)福祉系大学生面接調査は5名に対する半構造化面接調査を実施した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究計画のうち,(1)福祉系高校生質問紙調査は,「専門と教養としての社会福祉教育」の2層構造を明らかにするために,平成19年に実施した福祉系高校3年生に対する全国調査をもとに質的研究を行った.その結果,ミクロレベルにおける生徒のレリバンスは多様であり達成と未達成が混在しているが,福祉への志向性の高い者は専門職としてのレリバンスを,それ以外の者は人間的成長や将来への有用性などのレリバンスを評価していた.福祉系高校生のレリバンスとして,「職業的レリバンス:専門性の獲得,介護職を選択,専門上昇志向,進路への接続,職務基礎能力」,「教育的レリバンス:人間的な成長,将来的有用性, 入学後に興味,一般進路選択」が見出された.福祉系進路に進む者だけでなく一般進路選択者や進路未定者にも,福祉の学びを通した「職業的レリバンス」及び「教育的レリバンス」が存在することが明らかになった.また,(2)福祉系高校卒業生への面接調査は,共同研究の機会を得て,青森県,静岡県,愛知県において計19名に対して実施した.さらに,調査(3)福祉系高校教員への面接調査は,青森県や愛知県に於いて研究会を開催して調査設計を行い,調査(5)福祉系大学生面接調査は5名に対する半構造化面接調査を実施した.しかし調査(6)豪州のVCAL(The Victorian Certificate of Applied Learning )に対するフィールド調査は調査設計の立案を行ったが,先方との日程調整がつかず,やむを得ず今年度の実施は見送った.以上のことから実施計画は,計画以上の進展(KJ法による質的研究,卒業生への面接調査や,教員との複数個所での研究会実施)を見た部分と,日程調整の都合で次年度以降に実施時期を延長した研究(豪州のVCALに対するフィールド調査)とがあり,結果としては概ね順調に遂行されていると判断した.

Strategy for Future Research Activity

平成23年度に得られた結果を基にして,全ての調査と分析を包括的に実施する.調査(1)福祉系高校生質問紙調査:平成19年の調査と同一の調査項目を柱として実施し比較検討を行う.対象校約100校.生徒数約4,000名.(2)福祉系高校卒業生への面接調査:平成19年から平成22年までに実施した調査と同一の調査項目を柱として実施し比較検討を行う.対象数約20名.(4)福祉系大学生への質問紙調査:平成22年に実施した調査と同一の調査項目を柱として実施し比較検討を行う.対象数約200名.調査(3)福祉系高校教員への面接調査は倫理審査やプレテスト等,次年度以降の調査設計を行い調査の依頼を行う.調査(5)福祉系大学卒業生への面接調査の分析と考察を行い,報告と課題提示をする.また,調査(6)豪州のVCAL(The Victorian Certificate of Applied Learning)や韓国の中等・高等教育におけるデュアル・クレジット・システムに対するフィールド調査の中で,日程調整が可能な地域での調査を行う.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

上記の研究を遂行する為の物品費として参考文献購入,データ処理に伴うPC関係消耗品購入,KJ法研究に伴う文具購入等を行う.また,研究遂行に伴う研究協力者への謝金支払い,データ処理を行うアルバイト勤務者への支払い,報告書及び論文作成と学会発表等に伴う経費の支払いを行う.さらに,国内外における調査及び学会等に関する旅費請求の手続きを行う.

  • Research Products

    (5 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (4 results)

  • [Journal Article] 社会福祉系大学生の体験的学びとキャリア形成-「つながる力」へのアプローチを目指して-2011

    • Author(s)
      岡 多枝子
    • Journal Title

      日本福祉大学研究紀要 現代と文化

      Volume: 第122号 Pages: 61-74

    • DOI

      ISSN 1345-1758

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] これからの福祉を担う人間性豊かな人材を育てるために―高校における福祉教育のあり方―2011

    • Author(s)
      岡 多枝子
    • Organizer
      全国福祉高等学校長会第17回総会・研究協議会(招待講演)
    • Place of Presentation
      ホテル ザ・エルシィ町田
    • Year and Date
      2011.8.4
  • [Presentation] 高校福祉教育と大学社会福祉教育における職業教育2011

    • Author(s)
      岡 多枝子
    • Organizer
      日本社会福祉教育学会第7回大会(招待講演)
    • Place of Presentation
      青森県立保健大学
    • Year and Date
      2011.8.27
  • [Presentation] 日本における福祉系高校のレリバンスThe Relevance of Welfare Courses High Schools in Japan2011

    • Author(s)
      岡 多枝子
    • Organizer
      第21回アジア・太平洋ソーシャルワーク会議(座長session chair certificate 兼務)
    • Place of Presentation
      早稲田大学
    • Year and Date
      2011.7.16
  • [Presentation] 福祉系高校のレリバンス-キャリアの形成と実現-2011

    • Author(s)
      岡 多枝子
    • Organizer
      日本福祉教育・ボランティア学習学会第17回京都大会
    • Place of Presentation
      同志社大学
    • Year and Date
      2011.12.4

URL: 

Published: 2013-07-10  

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