2011 Fiscal Year Research-status Report
社会福祉施設のボランティアコーディネーター養成のための教材開発に関する研究
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23530782
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Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
守本 友美 皇學館大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (70300332)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ボランティア・福祉NPO / ボランティアコーディネーター |
Research Abstract |
研究目的:平成23年度の研究の目的は、ボランティアコーディネータ養成のための教材開発の基盤となるコンピテンス概念の導入である。福祉施設におけるボランティアコーディネーターのコンピテンスの定義、性質、構成要素について検討し、ボランティアコーディネーターのコンピテンスの特性を明らかにする。研究内容:ボランティアの受け入れ担当者として3年以上の経験者を対象としたヒヤリング調査によりコンピテンスモデルを構築する。また、経験が1年未満の者にも同じくヒヤリング調査を行って、両差の際に基づいて項目を精選した。ヒヤリングの対象者は申請者が講師を務めた三重県社会福祉協議会主催のボランティアコーディネーター養成研修修了者のなかから依頼した。研究結果:精選されたコンピテンスのカテゴリー化を行った。カテゴリーの設定にあたっては、日本ボランティアコーディネーター協会が提唱しているボランティアコーディネーターの8つの役割を参考に、受付、アセスメント、活動開始への支援、フォローアップ、評価のボランティア受け入れ過程を軸とした。またその過程に分類的できない(いずれの過程においても必要とされる)コンピテンスについては別途カテゴリー化を行った。考察:申請者がこれまでに開発してきたコンピテンスアセスメントシートは、いわゆる仲介型のボランティアコーディネーターには適用されるが、受け入れ型のコンピテンスを網羅できていないことが明らかになった。そのため、コンピテンスの精選の段階では受け入れ型に適用できるコンピテンスという視点を強調して作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の調査は、本研究の主たる調査の予備調査とも位置づけられるもので、平成24年度に実施する調査の調査票を作成するためのものであった。そのような意味で、個別インタビューの時期が年度末にずれ込んだものの、おおむねインタビュー調査は順調進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、前年度において精査されたコンピテンスの重要度を明確にして、福祉施設のボランティアコーディネーターに求められるコンピテンスをさらに精査するために、東海地方4県(三重県、愛知県、静岡県、岐阜県)の社会福祉施設(介護老人福祉施設、障害者自立支援施設、児童養護施設)を対象とした郵送による質問紙調査を行う。抽出されたコンピテンスの重要度を尋ねるために、コンピテンスごとの重要度について、「非常に重要である」「重要である」「あまり重要ではない」「まったく重要ではない」の4段階の回答選択肢で尋ねる。調査結果については、コンピテンスと施設種別との関連について、t検定またはF検定を用いた検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
個別インタビューの時期が年度末にずれ込んだため、謝金の支払いの手続きが年度内に終えられなかった。この点については調査対象者にお詫びを申し上げ、すでに了承を得ている。平成23年度未使用分はこの謝金と消耗品に充てる。また、平成24年度は大規模な調査を行うため、調査票の印刷、発送、調査結果の入力、分析等を業者に委託するので、研究費の大半を調査の実施に支出する予定である。
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Research Products
(1 results)