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2012 Fiscal Year Research-status Report

紛争解決におけるマクロ公正と公正世界信念

Research Project

Project/Area Number 23530810
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

福野 光輝  山形大学, 人文学部, 准教授 (30333769)

Keywords公正感
Research Abstract

平成24 年度の前半部分は、他の作業と並行して、第1 回質問紙調査で得られたデータのさらなる統計的分析を進める予定であった。得られたデータから、紛争当事者への利害関心認知や公共事業政策評価、紛争解決手続きの選好といった変数間の関連や、これらに対する先行要因を明らかにするという分析方針を当初立てたが、新たに割り振られた学内業務等により、データ分析のための時間が思うようにとれなかった。一方、公正世界信念に関する文献の検討を行い、この分野の研究動向を把握することができた。公正世界信念の実験研究は、無辜の被害者が生じる状況を作り出し、それへの非難によって人々が公正世界信念を維持もしくは正当化することを明らかにしていく手法が主であった。「世の中は公正な世界であり、よいことをした人は報われ、悪いことをした人は処罰される」という公正世界信念の含意を、効果的な合意形成手続きの模索という観点から理論的に捉え直す必要性を感じた。また公正世界信念の文献研究を進めるなかで、類似概念のシステム正当化や相補的世界観とマクロ公正感との関連も視野に入れるべきだとの認識を得た。さらに、平成24年度の後半は、合意形成手続きのひとつとして交渉に関して、これまでの交渉研究を概観してまとめ、複数の研究者とともに研究書を出版した。交渉研究を、個人差に注目したアプローチ、動機づけに注目したアプローチ、認知的アプローチから分類し、それぞれのアプローチにおける研究動向を把握することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度の主要な目標であった調査データの分析が十分ではなかったため、やや遅れていると考えられるが、文献研究がある程度進み、今後の研究展開に関して新たな視点を得るとともに、データ分析の追加的な指針を発見することができた。

Strategy for Future Research Activity

次年度使用予定の研究費が生じた理由としては、今年度はデータ分析が遅れてしまったため、このデータをもとにした学会発表の準備ができず、発表旅費が十分に使用できなかったことが挙げられる。次年度は、第2回目の質問紙調査の実施を予定しているが、上の予算的余裕を考え、調査の規模を拡大することも視野に入れる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度の前半部分は、他の作業と並行して、第1回質問紙調査で得られたデータのさらなる統計的分析を進める。分析結果をもとに、平成25年度後半は第2回目の質問紙調査を行い、紛争解決過程における公正世界信念とマクロ公正感の関係を検討する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 Other

All Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 努力の可視化が報酬分配におよぼす効果

    • Author(s)
      福野光輝
    • Organizer
      東北心理学会
    • Place of Presentation
      新潟大学
  • [Presentation] 対人葛藤における間接方略

    • Author(s)
      福野光輝
    • Organizer
      日本応用心理学会
    • Place of Presentation
      北星学園大学
  • [Book] 交渉の心理学(分担執筆、第1章担当)2012

    • Author(s)
      福野光輝
    • Total Pages
      165
    • Publisher
      ナカニシヤ出版

URL: 

Published: 2014-07-24  

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