2013 Fiscal Year Annual Research Report
真実の告知を担うNEUTRAL SUPPORTERの必要性を探る
Project/Area Number |
23530819
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前田 祐子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30378749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小堀 栄子 摂南大学, 看護学部, 教授 (00422931)
福田 早苗 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50423885)
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Keywords | 終末期医療 / 情報提供 / 病名告知 / Neutral Supporter |
Research Abstract |
(目的)患者、患者家族、医療従事者を対象にインタビュー調査を行い、真実の病名告知を担うNeutral Supporter の必要性を探る。その中で理学療法士における医療情報の提供、患者が知りたい情報と知りたくない情報を医療従事者がどのように見極めるかが重要な課題である。そこで、今回はいかにNeutral Supporterのあり方を検証するとともに患者への対応をどのように行う必要があるかを検証することを目的とした。 (方法)質的研究を用いて、患者と家族そして医療受持者を対象に情報収集を行い、病名告知に対してどのように捉えているのか、望ましい病名告知と、不満がある病名告知をがどのようなものか、医療従事者の役割はガン患者にとってどのようなものかなどをそれぞれの立場の相違を抽出し、病名告知の意味するところを明らかにした。 (結果)病名告知では不安、不信感、リスクという大きな3つのカテゴリーがあり、不安感、不信感を主治医に持った患者は情報を提供した場合、自分の情報を的確に理解せず、理学療法士から受けた情報は的確に患者に伝わっていること、今回の研究では、情報の送り手である主治医の説明が患者にとって説得の意図が明確に見えたと感じた際に反発をするという構造があるという事が明らかになった。また説得の意図が明確に見える患者自身が情報も主治医に提供をしないことも明らかになった。 (考察と今後の展望) 医療情報の提供のあり方、また患者にとって理解しやすい情報提供をどのように行うことが可能なのかが明らかになった。不安、不信感がある医療従事者においては情報をあいまいにさせ、リスクのあるものに対する情報伝達にも情報の送り手に反発する。理解して患者自身から情報提供を行わないこともあるという事が示唆された。新たなNeutral Supporter の創生の条件と情報提供のあり方について今後の検証が必要である。
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