2014 Fiscal Year Annual Research Report
学校に対する保護者の公正感を規定する要因に関する研究
Project/Area Number |
23530822
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
植村 善太郎 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (20340367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 祥子 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (70452703)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 公正感 / 保護者 / 学校 / 情報の非対称性 / クレーム / 情報開示 |
Outline of Annual Research Achievements |
学校に対する保護者の公正感を規定する学校側および地域・保護者側の要因を検討することを目的に研究を実施した。近年学校でのトラブル事象に関して、学校等に保護者から数多くのクレームが寄せられることが社会問題化している。そうしたクレームの根底には、学校に対する不公正があり、そうした不公正感には、学校と保護者との間の情報の非対称性が関わっている可能性があると考えられる。 まず、学校で発生する様々な事象に関する一般の人の公正感を検討した。その結果、人間関係のトラブルへの対応が、公正感を形成する上では特に重要なことがわかった。 次に、保護者を対象として、学校での人間関係トラブルと指導力に不安がある教師の指導に関する状況を教示して、その状況下での学校に対する信頼感、公正感そして怒り感情を、WEB調査によって検討した。教師を含めた学校サイドの対応の成功-不成功、そして、トラブルに関わる学校の意思決定過程に関する情報の開示-不開示を、教示文によって操作し検討した。その結果、人間関係トラブルについては、成功-不成功の要因が大きな影響力を持っていることがわかった。保護者の学校とのコミュニケーション頻度等はほとんど公正感等に関連していなかった。一方、指導力に不安がある担任の指導については、情報開示が一定のポジティブな効果を持つことがわかった。 さらに、教師を対象として、学校での人間関係トラブル対応と指導力に不安がある教師の担任就任とに関する学内情報を、どの程度開示すべきと考えるかをWEB調査によって検討した。人間関係トラブルへの対応については情報開示性が高く、逆に指導力に不安がある教師の担任就任に関しては、情報開示性が相対的に低いことが明らかになった。 保護者に対する適切な情報開示は、公正感形成に有効であるが、学校側の開示性を高めることができる環境整備が今後重要であることが示唆されたといえる。
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Research Products
(1 results)