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2012 Fiscal Year Research-status Report

動画シンボルを社会生活のさまざまな場面で活用するための認知心理学的応用研究

Research Project

Project/Area Number 23530833
Research InstitutionDoshisha University

Principal Investigator

井上 智義  同志社大学, 社会学部, 教授 (40151617)

Keywords言語 / コミュニケーション / 誤解 / 対話 / 視覚シンボル / 応用研究 / 語用論
Research Abstract

前年度の留学生と日本人とのコミュニケーションの語用論的分析に続き、誤解が多くみられる場面における具体的なを会話データの収集を行った。その一つは、幼児と保育者に関するもので、この内容に関しては、中国と日本のそれぞれの幼稚園でのビデオ撮影を行い、その後、保育者にインタビューをして、その会話の内容を確認するという手法を用いた。なお、中国と日本の幼稚園での教育方法のつがいに関する様子は、著者が参加する共同研究の形で、異文化理解を中心に、国際会議などで発表した。
本研究の主たる目的は、誤解が多く生じると思われる場面で、視覚シンボルを活用して、その誤解を防ぐ、あるいは、軽減すことであるが、そのために、視覚シンボルのアニメーション化の研究を同時並行の形でおこなった。その結果は、雑誌『教育文化』で英文の論文として報告している。そのタイトルは、"Comprehensibility of animated ideograms that incorporated Japanese sign language" である。そこでの単語数は、少数に限られているが、動画シンボルを作成するときに、重要な要素が徐々に明らかにされてきており、今後は、実際の場面で必要な語彙の特定が必要であると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた会話の場面で、変更をおこなったため、すでに他の研究者がおこなった空港カウンターや医療場面での会話は収集できていないが、当初予定していなかった幼児と保育者との会話などを詳細に分析した。
同時に、子どもや知的な問題を持つ子どもたちにも理解が容易な動画シンボルの研究が進んでおり、それらの結果を実際の会話場面で応用するための、具体的なデータがかなり収集できたものと考えられる。
また、そのほかのさまざまな場面での視覚シンボルの有用性についても、調査済みであるので、そのデータをまとめることによって、本研究は大きく前進するものと思われる。

Strategy for Future Research Activity

本研究は,ユニバーサルデザインに配慮したコミュニケーション・ツールを社会生活のさまざまな場面で活用するための認知心理学的応用研究である。次年度が最終年度にあたるため、当初の研究計画のほぼすべての内容を遂行できるように実現的な対応をとるとともに、ポイントを絞って研究結果をまとめる作業をすすめていく。
すでに結果が得られている内容については、心理学関係の国際会議で発表するとともに、国内の学会や研究会で報告をおこない、参加者からコメントを得ることによって、最終的な論文の考察を、より豊かなものにしていく。
また、すでに、大学生を対象にどのような場面で視覚シンボルのコミュニケーションが必要だと感じるかについての調査と、その際に用いるべき視覚シンボルの概念を尋ねた調査を実施しているため、このような直接的なデータについても整理して、その有用性を実際の場面で吟味できるコミュニケーションのツールを作成する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

幼児と保育者のコミュニケーションについては、日本での幼稚園と中国での幼稚園の様子の分析を進めているため、その一部の結果を、9月にスイスで開催されるヨーロッパ発達心理学会の大会で発表する予定である。そのための旅費を支出することになる。また、それらの結果は英語論文にまとめる予定であるため、英語の校閲の費用、さらには、学術論文に掲載するためと別刷りの印刷費などの諸費用を支出する必要も生じる。
最終的には、視覚シンボルを用いた,音声言語の不備を補完するコミュニケーション・ツールを開発することが必要なため、そのためのデザイナーへの謝金の支出や紙媒体のツールの特殊な印刷費を要することになることが予想される。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 2012

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Comprehensibility of animated ideograms that incorporated Japanese sign language2013

    • Author(s)
      Inoue, Tomoyoshi
    • Journal Title

      教育文化

      Volume: 22 Pages: 16-22

  • [Presentation] 中国語母語話者と日本人の日本語対話における誤解の分析2012

    • Author(s)
      韓昳・井上智義
    • Organizer
      日本心理学会
    • Place of Presentation
      専修大学
    • Year and Date
      20120911-20120913
  • [Presentation] Intercultural understanding concerning child care and education in Japan and China2012

    • Author(s)
      Inoue, T., Yamana, Y., & Pang, J.
    • Organizer
      The 30th International Congress of Psychology
    • Place of Presentation
      Cape Town, South Africa
    • Year and Date
      20120722-20120727

URL: 

Published: 2014-07-24  

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