2014 Fiscal Year Annual Research Report
対人言語コミュニケーション能力養成プログラムの構築、実施、および分析・評価
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23530835
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
小山 哲春 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 准教授 (60367977)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | コミュニケーション能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
<1>言語コミュニケーションスキル向上システムの構築と実施 様々な対人コミュニケーション場面における言語コミュニケーション行動(説得(persuasive)、慰め(comforting)、規制(regulative)、議論(argumentation)、交渉(negotiation)、他)について、それぞれの①原理の理論的な説明(理解)、②自らのコミュニケーション行動の評価(気づき)、および③スキル向上のための実践(行動)をセットとした「講義・演習」を構築し、コミュニケーション関連科目の中で実施した。特に①の理論的説明には、第一課題の成果や言語コミュニケーション基礎研究の成果を盛り込み、社会科学的に根拠のある原理的説明を導入した。 <2>言語コミュニケーション能力の測定と分析 プログラムの開始時と終了時の2回に渡って受講者の「言語コミュニケーション能力」を測定した。従来の研究に多い質問紙票による自己診断だけではなく、実際のコミュニケーション場面でのメッセージ産出法(Solicitation Task)によって、コミュニケーション行動そのものを測定した。また、個人の対人コミュニケーション能力に影響を与える要因として「社会的認知能力の複雑性」と個人の持つ「メッセージデザイン論理(MDL)」に注目し、日本人におけるこれら2要因と上記「言語コミュニケーション行動」との関係を考察した。分析の結果、以下のような考察が得られた: ①受講生のコミュニケーションの定義(捉え方)に若干の変化が認められ、より複合的な見方をするようになった、②認知複雑性、MDLに関しては統計的に有意な向上が見られた、③言語コミュニケーションスキルに関しては、特に慰め(Comforting)や統制(Regulating)に関して統計的に有意な向上が見られた。
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Research Products
(1 results)