2011 Fiscal Year Research-status Report
家計を中心とした経済リテラシーに関する生涯発達的研究
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23530842
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神谷 哲司 東北大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (60352548)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 経済リテラシー / 家計経済 / 夫婦 / 子育て / 生涯発達 |
Research Abstract |
経済リテラシーを中心とした先行研究の収集,整理を行ったところ,これまでの研究では青年期におけるリテラシに着目した研究が多く,家計との関連を検討したものは少ないこと,また,夫婦関係研究においても家計について深く言及している研究はあまり見られないことが明らかとなった。 また,日本心理学会のワークショップで「結婚生活の継続のなかで配偶者との関係性はいかに育まれるか(4) ―中年期の心理社会的問題との関連から―」を,日本発達心理学会のラウンドテーブルで「結婚生活の継続のなかで配偶者との関係性はいかに育まれるか(5) -老年期の喪失体験と人生の統合をめぐる問題について-」を立命館大学の宇都宮先生と企画・開催し,その中で,中年期から高齢期にわたる夫婦関係に関する示唆を得た。すなわち,これらの時期においても夫婦関係は非常に変化しやすく,またその変化は夫と妻各々の社会生活状況によって大きく影響を受けるものであることが示された。 これらの結果を踏まえ,経済リテラシーの概念について目下検討中である。また,予定していた探索的調査についても現在,計画中であり,2012年度早期に実施の予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度当初には予定されていなかった,2011年度に本研究とは異なるテーマの共同研究について単年度の調査研究事業の主任研究者を務めることとなり,そちらの研究に忙殺されていたため。当該研究は既に報告書も提出しており,2012年度は本科学研究にエフォートが向けられることとなる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に実施できなかった探索的な調査を実施するとともに,経済リテラシーの概念を精査することによって概念を明確化し,尺度項目を作成,予備調査を実施する。 予備調査に関しては,大学生を対象とするほか,広く成人期にわたる対象者を募るため,調査会社への委託を予定している。 また,国内諸学会における夫婦関係のシンポジウムなどの開催についても引き続き,宇都宮先生との共同企画として続けていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学会の参加による資料収集に210千円,シンポジウム等の登壇者の招聘に50千円,予備調査のデータ入力等資料収集・整理に50千円,調査会社への委託費として230千円を予定している。
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Research Products
(3 results)