2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530853
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大塚 雄作 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (00160549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 真晃 山形大学, 基盤教育院, 准教授 (30379028)
村上 正行 京都外国語大学, マルチメディア教育研究センター, 准教授 (30351258)
半澤 礼之 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10569396)
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Keywords | ファカルティ・デベロップメント(FD) / 若手FD担当者 / キャリア展望 |
Research Abstract |
最終年度である平成25年度は,若手FD担当者が抱く不安やキャリア展望について,過年度までの量的な検討に加えて質的な検討を行った。その結果,「FD担当の教員全体が業務に対して不安を感じていること。その中でも特に任期付の教員の不安が大きいこと」,その不安の内容には「業務を超えた個々の教員の人生,人格にまで浸透したものが存在すること」が明らかになった。これらの検討を受け,FD業務を担当する組織の課題として,FDの専門的知識・技能を持った教員の育成やFDのネットワーク化による専門的知識の共有,キャリアモデルの整理などがあげられた。 本研究課題は,研究機関全体を通じて若手FD担当者が抱く不安やキャリア展望について量的・質的検討を行ってきた。その結果明らかになったのは,学部等の他部局との連携および業務を通じたキャリア展望を持つことが,FD担当者の業務に対するやりがいや不安と関連を持つということ。そして,その中でも彼らの業務を阻害する要因である不安には,先述のような内容が含まれるということ。最後に,これらの結果をふまえたFD業務を担当する組織の課題として,専門家の育成やFDのネットワーク化,FD担当教員のキャリア展望を明確にするようなキャリアモデルを整理することなどが示唆された。 本研究課題は以上のように,若手FD担当者が抱える種々の課題について量的・質的な検討を行い,その結果をもとにして,彼らが所属する組織の今後のあり方について提案を行うものであったと言うことができるのではないだろうか。
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Research Products
(1 results)