2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530861
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
村井 潤一郎 文京学院大学, 人間学部, 教授 (50337622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 剛史 文京学院大学, 人間学部, 教授 (30334022)
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Keywords | 心理学 / 心 / 心理学者 / 面接 / 語り / テキストマイニング / 描画 / 質的分析 |
Research Abstract |
本研究では,多領域の心理学者への面接を行い,「心理学とは何か」「心とは何か」といった質問に対する心理学者の語りをもとに,心理学・心の特徴について検討した。面接は,専門を異にする複数の面接者により行われ,一対象者あたり1時間半~2時間で行われた。対象者への質問は「心とは何か」「心理学とは何か」「心理学に関心をもつきっかけ」「心理学者としての影響を与えた人物,出来事など」「子どもの頃,心について関心をもったと思える最初のエピソード」「心理学の今後の方向性」などを基本とし,適宜質問を補った。面接途中,心のイメージに関して,クーピーペンシルを用いての描画を求めた。録音データについては,そのすべてを書き起こした上で,質的検討,テキストマイニングによる検討,などを行っている。描画データについては,語りの解釈に際しての補助的位置づけとなっている。 平成23年度においては,まず研究グループ内部において,試験的に面接を相互に実施することを通して,面接実施上の問題点などを検討した。その後,5名の心理学者に対して面接を実施した。さらに,平成24年度には5名,平成25年度には4名の心理学者に対して面接を実施した。全体として,今を生きる心理学者たちの多様な考え方,背景に触れることのできた面接であり,心理学・心に関する多くの貴重な語りを収録することができた。録音データの書き起こし作業と並行し,テキストマイニング関連の分析手法についても情報収集を行い,質的分析,量的分析両面において最適な分析を模索しつつ,語りの分析を行った。以上のプロセスを通して,心理学・心の本質の一端に触れることができたと考えている。
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