2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23530865
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
斉藤 こずゑ 國學院大學, 文学部, 教授 (70146736)
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Keywords | 映像発達研究法 / 映像実践 / 映像ナラティブ / 観察 / 映像メデイアリテラシー / 映像研究倫理 |
Research Abstract |
本研究は映像の発達的意味を明確にし、映像利用の発達心理学研究法を構築することを最終目的に、発達心理学研究者の映像実践と、他領域及び日常の各種映像実践を比較し相対化している。具体的には1、子どもの図像・映像資料の収集と分析、2、子どもを巡る映像実践に関するフィールド縦断研究、を行っている。1は社会文化歴史的相対化であり、2は現代の日常的映像実践と発達研究の相対化である。両資料を分析し、映像のもつ特性と人々のもつ子ども・発達・育児観との相互規定関係を検討する。本研究では、一般的発達段階の具現化としての子どもの発達過程ではなく、特定の子どもの固有な発達過程を記録する映像実践の目標と意義を検討している。また映像を用いることに伴う倫理的問題に関して、子どもの映像実践の倫理的ガイドラインの試案を作成している。 H24年度は、上記1については継続して資料収集、分析を行った。さらにH23年度に震災の影響で延期した海外での資料収集を行った。また2については国内の子どもを巡る映像実践に関するフィールド研究を継続し、上記1の資料と比較検討するための現代の映像実践を継続観察している。特に育児ブログの縦断観察の成果は学会で発表した(「発達記述メディアの構成する育児支援距離の機能」)。 また、倫理関連書籍のレヴューや翻訳を継続した。アメリカ文化人類学会における映像倫理に関する議論やシステムに関する情報を学会に参加して検討した。今後もこの点により焦点化した研究を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
震災由来の海外調査の遅れがあったが、昨年度は半ば解消され資料取集を進めることができた。しかし未だに未達成な部分については今年度にも海外及び国内調査を予定しピッチを速めて達成する。
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Strategy for Future Research Activity |
H25年度使用額は1,499,247であるが、この研究費を残した理由は上記自己点検評価で述べたとおり、海外及び国内調査をH25年度にも予定したためである。そこでその計画も含めたH25年度の研究計画を以下にまとめる。 1、子どもの図像・映像資料の収集: 国内外のアーカイブス機関に赴き、閲覧、複写可能な資料をデータ化する。検討課題1の社会、文化、歴史的な子どもの図像・映像資料を得るため、英国と米国の拠点に出張する。海外出張1(H25年6月1週間)英国王立人類学協会(RAI)図書館所蔵の映像資料の閲覧およびエディンバラにおける13回RAI映像祭参加、スコットランド国立博物館の絵画、映像資料閲覧。海外出張2(H25年8月1週間)資料閲覧・複写のためにコロンビア大学図書館におもむき、さらに南カリフォルニア大学映像文化人類学センターの所蔵資料を閲覧する。海外出張3(H25年11月1週間)米国シカゴでのアメリカ文化人類学会映像文化人類学会議、倫理委員会ワークショップに参加する。 2、子どもを巡る映像実践に関するフィールド研究(継続中):上記1の資料と比較検討するために、現代の映像実践を縦断、横断的に把握する。(1)育児ブログの縦断観察、(2)育児漫画、育児映画、子ども対象の写真、育児日誌の分析。(1),(2)ともに、映像作者である観察協力者や専門家に、映像利用および子ども・発達・育児観のインタビュー調査を行う。調査補助と、分析補助を学生に依頼する。H24年度の分析から出てきた映像の特性を、発達・育児観と関連付ける仮説を構築し、H25年度以降は縦断資料の蓄積と分析に重点を置き、カテゴリの精錬によって、映像と発達の関係の理論化を目指す。成果は国内学会で発表するほか論文化する。さらに、映像実践に伴う倫理の問題について、ガイドラインを作成する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H25年度使用額は1,499,247、および平成25年度請求額:600,000円である、この研究費を残した理由は上記自己点検評価で述べたとおり、海外及び国内調査をH25年度にも予定したためである。そこでその計画も含めたH25年度の研究費使用計画を以下にまとめる。 1、物品費:(1)図書映像資料として、子どもの図像関連図書、映像分析関連図書、子どもの歴史関連図書、子どもの写真集、子どもの既成映画DVD、映像圧縮編集保存委託費(2)映像関連機器として、映像分析用パソコン関連機器、映像記録用デジタルビデオカメラ関連機器。ビデオ関連消耗品、プリンター関係消耗品、パソコン関連消耗品。(1)(2)合計概算600,000円 2、旅費:海外学資料情報収集に関わる交通費(3往復)、宿泊費、資料収集費。国内学会および資料収集に関わる交通費、宿泊費、資料収集費。概算1,200,000円 3、人件費・謝金として、国内調査補助、資料整理、映像分析補助、専門的知識の提供。概算200,000円 4、その他として、交通費、資料複写費、映像関連施設図書館年会。概算100,000円。以上である。
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Research Products
(2 results)