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2011 Fiscal Year Research-status Report

適応的な算数問題解決児童を育むメタ認知方略支援ツールと評価モデルの開発

Research Project

Project/Area Number 23530881
Research InstitutionKobe Shinwa Women's University

Principal Investigator

多鹿 秀継  神戸親和女子大学, 発達教育学部, 教授 (30109368)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中津 楢男  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90133131)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords算数問題解決 / メタ認知方略 / 自己説明 / 子ども / コンピュータ利用教育 / 学習評価
Research Abstract

今年度の研究では、以下の3点を明らかにした。第1に、これまで実施してきた小学5年生と6年生のコンピュータ利用による算数文章題の学習ツールを、小学4年生の学習に適する学習内容を新たに追加し、改良した。研究分担者であるコンピュータ利用による学習ツールの開発者と研究協力者の算数教育の専門家をまじえ、新教育課程に則った算数教科書の内容を吟味し、学習ツールの問題として使用する算数問題を選択した。数名の現職の算数教育の院生の意見を踏まえて、選択された問題を解決ステップに分解し、コンピュータ上に自己説明の可能な課題として構成した。子どもにとって、使いやすい学習ツールとなった。 第2に、メタ認知方略としての自己説明を評価するための確認テストを作成し、評価モデルを吟味した。第1の目的で吟味した算数問題の1つを確認テストの問題として同定し、数名の現職小学校教師の院生の意見を踏まえて、確認テストの解決ステップを作成した。コンピュータによる学習ツールで測定されない paper and pencil 形式の確認テストとなった。なお、評価モデルについては、確認テストで実際に得た子どもの自己説明のデータに基づき、現在基準づくりを吟味中である。 第3に、実際に小学校4年生 21 名を対象に、コンピュータ利用による学習ツールを使った問題解決を実施した。テストは予備テスト、確認テスト、および本テストの3種類を作成して実施した。2週間のコンピュータ利用による学習ツールの学習後(各週1時間の学習)、確認テストを実施し、1週間後に本テストを実施した。これらのテスト結果のデータは、今後の縦断データの基礎となるデータとなるものである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度の研究で目的にした3点について、達成度は以下のようであった。 まず、小学4年生の学習に適する学習内容を新たに追加して学習ツールを作成できたことは、第1の研究目的をほぼ達成できたといえるだろう。小学4年生の算数問題の選択では、どの問題を選択してどの問題を選択しないのかについて、研究分担者と研究協力者の議論を踏まえて慎重に吟味した。また、解決ステップの構成では、現職の院生からの意見も参考にした。 第2に、メタ認知方略としての自己説明を評価するための確認テストを作成できたことは、第2の目的も達成できたといえる。ただ、小学校の子どもを使った実際の研究が、3学期になってから行われたことにより、1年目で子どものメタ認知方略を評価するモデルを構成することはできなかった。むしろ、評価モデルは3年の研究期間を通して吟味されるもので、早計に結論を出すものではないと考える。 最後に、実際に小学校4年生 21 名を対象に、コンピュータ利用による学習ツールの研究を実施できたことは予定通りであったといえる。しかしながら、本来は2学期から研究をスタートさせる予定であった。この遅れは、予定していた小学校を含めて、いくつかの神戸市内の小学校に研究の依頼をしたが、すべて断られたことによる。今後、小学校などで実施する研究については、あらかじめ小学校と綿密に打ち合わせをしておく必要がある。

Strategy for Future Research Activity

基本的には、昨年度の研究と同様の方法で、小学5年生になった子どもを、縦断的に追跡することである。 すなわち、第1に、小学5年生の1学期から3学期まで、各学期2週間の期間にわたり、週1回1時間のコンピュータ利用による学習ツールの学習を子どもに行わせ、確認テストを実施し、その後本テストを実施する。各学期で使用する学習ツールの問題の分析と確認テストの作成を行う。本テストの問題は、先行研究で構成した多くの算数問題プールから選択して使用する。 得られた確認テストと本テストのデータ、並びにコンピュータ利用による学習ツールの学習履歴を分析することにより、メタ認知方略の評価モデルを構成するための基準を吟味する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

基本的には以下の3点による使用である。 1つは、旅費としての使用である。小学校が神戸市内ではなく愛知県田原市内の小学校になったため、各学期数度の訪問のための旅費として使用する。また、研究成果を発表する学会や研究会への旅費として使用する。 2つに、謝金としての使用である。コンピュータ利用による学習ツールによる学習の補助と得られたデータの分析と整理等の、謝金に使用する。確認テストと学習ツールの学習履歴の分析は膨大となるため、時間と費用がかかる。 3つに、関連する研究についての書籍代金としての使用である。メタ認知や教育心理学に関連する書籍の購入に利用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 算数問題解決における転移を促すための方策2012

    • Author(s)
      多鹿秀継
    • Journal Title

      神戸親和女子大学大学院紀要

      Volume: 第8巻 Pages: 23-32

  • [Presentation] メタ認知方略を生かした算数問題解決の研究(3)2011

    • Author(s)
      多鹿秀継
    • Organizer
      日本教育心理学会
    • Place of Presentation
      札幌 かでる2・7
    • Year and Date
      2011年 7 月 24 日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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