2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530905
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
谷口 弘一 長崎大学, 教育学部, 准教授 (20411051)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 対人ストレスコーピング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成23年度は,対人ストレスコーピングの実践的介入に先だち,小・中・高校生を対象にして,3種の対人ストレッサーそれぞれに対して,3種の対人ストレスコーピングの使用頻度と精神的健康との関連を検討した。中学生,高校生ともに,ポジティブ関係コーピングの使用が対人葛藤の際に少なかった。また,中学生では,解決先送りコーピングの使用が対人過失の際に少なく,高校生では,ネガティブ関係コーピングの使用が対人葛藤の際に多かった。 平成24年度は,大学新入生ならびに小学生を対象にして,対人ストレスコーピング訓練を行った。大学生では,訓練終了直後に,解決先送りコーピングの使用頻度が,統制群よりも訓練群でより高くなる傾向にあった。また,ストレス反応も,統制群より訓練群で有意に低下していた。小学生では,訓練終了直後に,解決先送りコーピングの使用頻度が,統制群よりも訓練群で有意に高くなっていた。一方,ストレス反応は,訓練群と統制群のいずれにおいても,時間が経過するにつれて有意に低下していた。 平成25年度は,中学生ならびに高校生を対象にして,対人ストレスコーピング訓練を行った。中学生では,訓練終了2週間後の時点で,解決先送りコーピングの使用頻度は,訓練群と統制群で有意な差が見られなかった。ストレス反応は,訓練期間中,訓練群と統制群に有意な差は認められず,時間経過による変化も見られなかった。高校生では,訓練終了直後において,解決先送りコーピングの使用頻度が減少または無変化であったものは,ストレス反応に変化はなかったが,使用頻度が増加したものは,ストレス反応が低下していた。 平成26年度は,これまでの研究で得られた成果について学会発表を行った。また,介入研究の対象となった学校には,学校ごとに報告書を作成・配布した。さらには一般向けに,ホームページを作成して,研究成果の公開を行った。
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Research Products
(10 results)