2014 Fiscal Year Annual Research Report
学校心理・教育臨床におけるコンサルテーション教育訓練プログラムの開発
Project/Area Number |
23530925
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
大石 幸二 立教大学, 現代心理学部, 教授 (80302363)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 行動コンサルテーション / 相談過程 / 非言語的相互作用 / コンサルタント / 教育訓練 |
Outline of Annual Research Achievements |
補助事業期間延長の承認を受けて実施した最終年度の研究は,Bergan & Tombari(1975)の研究知見を発展させて,①行動コンサルテーションの相談過程における非言語的相互作用の分析を行うことと,②前記の分析結果を含む全研究期間の成果に基づいて,教育訓練プログラムを開発・提案することであった。そして,③その成果をDVD教材の作成に結びつけることを目標に据えて,研究の推進をはかった。 最終年度の研究の結果,①非言語的相互作用の分析結果の一端を「コミュニティ心理学研究(第18巻2号)」に発表し,コンサルタントの行動とその機能を分析する研究の重要性を指摘した。また,②今後の行動コンサルテーション研究の課題について「特殊教育学研究(掲載巻号数未定)」に発表した。さらに,③「はじめての行動コンサルテーション」というタイトルのDVDを,コンサルタントの教育・訓練に資する教材として作成した。 2000年代に入り,行動コンサルテーションに関する科研費の研究課題は4件採択・実施されている(本研究を含む)。本研究を除き,コンサルタントの行動を批判的に検討した研究はなく,その意味における先駆性・萌芽性を認めることができる点に,本研究の意義がある。 今後,この領域の研究は,コンサルタントの教育・訓練に対する効果を検証する形で展開するものと思われる。同じことを行っても,あるいは同じように実践しても,伝わり方や波及する効果に違いが現れる。その要因を同定し,年齢や経験に依存することなく,質の高い手法の開発が目指されるに違いない。本研究は,その一助として活用できる資料となる。
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