2014 Fiscal Year Research-status Report
新教員養成システムの効果検証研究―弘前大学教育学部を事例として
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23530976
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
福島 裕敏 弘前大学, 教育学部, 准教授 (40400121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊嶋 秋彦 弘前大学, 教育学部, 教授 (60113817) [Withdrawn]
長崎 秀昭 弘前大学, 教育学部, 教授 (80374809) [Withdrawn]
平岡 恭一 弘前大学, 教育学部, 教授 (40106836)
吉中 淳 弘前大学, 教育学部, 准教授 (10341629)
吉崎 聡子 弘前大学, 教育学部, 助手 (00361006)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 教員養成 / カリキュラム改革 / 効果検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度も継続して、弘前大学教育学部生に対するアンケート調査と卒業時におけるインタビュー調査を実施した。特に、当年度は、これまでとは異なる入試制度のもとで入学した学年が卒業を迎えるため、それに先立って2014年3月に卒業した学生の4年間の変容を明らかにすることを中心として成果公表をおこなった。 アンケート調査の分析では、4年間を通じて教員としての資質能力の向上感の高まりと、その重要性の認識が深まってきていること、また教員の実際の仕事に即した形で資質能力を把握するようになってきており、実際の教員と近い教職観を形成してきていること、ただし省察的実践家に向けた成長という点では、認知面では達成しつつあるものの、その実現という点では課題があることなどを明らかにした。 加えて、2014年3月に卒業生のうち、青森県に教員として正規採用された者に対しては、PAC(Personal Attitude Construct)分析を用いたインタビュー調査を実施し、既存の教員の在り方を基準とする外部指向型と、教員としてのアイデンティティの模索と形成を軸とする内部指向型との、教員としての成長過程についての二つのタイプがあることを明らかにした。どちらにも、子どもとのかかわりの中で自らの教員としての在り方や専門性を問い直そうとする省察的実践家への指向性を見出すことができるものの、教員像として明確になっている訳ではないことを指摘した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学部生に対するアンケート調査とインタビュー調査とは、当初の計画どおり、実施してきており、成果公表もおこなってきた。卒業生に対する調査については、青森県内の卒業生の勤務校一覧の作成など準備を進めてきたが、学部全体として他の目的もかねて2015年度に実施する必要がでてきたため持ち越すこととした。その代わりに、県内に正規採用されることが決まった学部生に対して、昨年度に引き続きPAC分析をおこない、今後の成長を追跡する上での基礎的データを得た。以上のことから、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度継続して、学部生に対するアンケート調査とインタビュー調査を実施する。また先送りになった卒業生に対する調査も実施予定である。次年度が最終年度となるため、5年間の研究のまとめを視野に入れた成果公表をおこなう予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた卒業生に対する調査を次年度に実施することにしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
卒業生に対する調査を実施し、その旅費、謝金、データの入力やテープ起こしに使用する予定である。
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Research Products
(3 results)