2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23530982
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
木村 競 茨城大学, 教育学部, 教授 (70241734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生越 達 茨城大学, 教育学部, 教授 (80241735)
新井 英靖 茨城大学, 教育学部, 准教授 (30332547)
河田 史宝 金沢大学, 学校教育系, 教授 (10451668)
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Keywords | 学級づくり / 学力向上 / 学習科学 |
Research Abstract |
本研究は学級づくりを通して,クラスの子どもたちの集団の力を高め,集団の教育力を学力向上と結びつける実践モデルを構築することが目的であった。研究最終年度の2013年度は、これまでの研究成果を学力向上モデルと結びつけ、子どもの学習指導の方法について検討した。 具体的には、2000年以降、教育分野で重要視されてきた学習科学の知見を参考にしながら、教師も子どもとともに「主体」であるという「主体―主体」関係にもとづく教育実践の方策について考究した。そこでは、「選択する」ことや「期待される」ことのほうが子どもは意欲的に活動に取り組み、結果として高い成果(学力の向上)が得られるという点や、教師は「働きかけること」よりも「応答すること」のほうに注意を向けることが重要であるという点などを確認し、従来の指導方法を転換することも必要であると考察した。 また、子どもの「できる」「できない」という点を評価するよりも、「子どもの内面を見つめる」ことが重要であるという評価論の転換についても検討した。すなわち、こうした子どもへの働きかけ(評価活動)が、子どもの内言の成長に結びつき、いずれ自律的に学習する子どもへと成長すると考えられた。ただし、こうした指導は時間がかかることも多く、数値化しにくいことも議論された。そして、こうした働きかけは、適度なタイミングで働きかけることが必要であったり、精選された言葉の選択が求められ、教師には状況に応じて自らの指導方法を柔軟に変化させていくことが求められた。そのため、以上のような指導方法を確立するためには、学級づくりと学力向上との関係を質的に分析する方法を確立していくことが必要であると考えた。
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Research Products
(2 results)