2013 Fiscal Year Annual Research Report
ワイマール期・ナチズム期ドイツの映画教育に関する思想史的研究
Project/Area Number |
23530989
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
今井 康雄 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (50168499)
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Keywords | 映画教育 / メディア / ナチズム / ドイツ / 教育思想史 |
Research Abstract |
1. 論文「ナチズム下の映画教育論における事物とネディア」をドイツの学術誌Zeitschrift fuer Erziehungswissenschaftに投稿し、受理された。論文は以下に示す同誌の特集号に掲載された。 Imai, Yasuo: Ding und Medium in der Filmpaedagogik unter dem Nationalsozialismus, Nohl, Arnd-Michael / Wulf, Christoph (Hrsg.): Mensch und Ding. Materialitaet paedagogischer Prozesse (=Zeitschrift fuer Erziehungwissenschaft, Sonderheft 25), 2013, S. 229-251. この論文は、ナチズム下ドイツにおける授業映画と映画教育論の特質を、当時の雑誌『フィルムと映像』および当時数多く製作された授業映画の調査に基づいて分析しており、3年間の研究の総まとめと言えるものである。国際レベルの研究成果の達成を目指した本研究の目標が一応達成できたと考えている。 2. 教育哲学会第56回大会(於:神戸親和女子大学、2013年10月12日・13日)のシンポジウム「「教えること」と「学ぶこと」――教育的関係の再構築」において、「学習の経験とメディアの物質性――「示すこと」の教育理論に向けて」と題して、本研究の成果の一部を盛り込む形で報告を行った。この報告は、以下に示す『教育哲学研究』最新号に掲載予定である。 今井康雄「学習の経験とメディアの物質性――「示すこと」の教育理論に向けて」『教育哲学研究』第109号、2014年5月刊行予定、1-7頁。 3. 本研究の成果を組み込む形で一般向けの著作をまとめることも当初研究計画には盛り込まれていたが、これについても相当の進展を見た。上記「ナチズム下の映画教育論における事物とメディア」を最終章とする単著『メディア・美・教育――現代ドイツ教育思想史の試み』の原稿(約26万字)を完成させ出版社に提出した。担当編集者からは好意的な返事を得ており、2014年中に東京大学出版会より刊行の予定である。
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Research Products
(3 results)